男と女は違う。
何を当たり前なことを……と思われるかもしれないが、基本的に男女って頭の中身も、考えていることも違うのだ。
男性が興味を持つことは女性はあまり興味を持たない。逆もまた然り。
しかし何事にも例外はあるもので、ある一つの点においては、男性のような考え方をする女性というのがいる。
男性という生き物は、自分にパートナーがいてもお構いなしに、別の女性のことを、つい性的な目で見てしまうもの。
言ってみれば男性は節操がなく、すぐに彼女や奥さん以外にも目が行ってしまう動物なのかもしれない。
しかしそれは、子孫を残すための本能のせいなのでしょうがないのだ。
自分の受け継いできた血を絶やさないことこそが男性の生きるうえでの裏テーマ。まさしく“血の宿命”が、男性を図らずも浮気性にしてしまっている。
一方、女性の中にもしばしばそういうタイプがいることを、きっとみなさんの中にもご存知の方がいるだろう。
男性ばりに複数の異性に目移りしがちで、実際に様々な男性と関係を持ってしまうことも珍しくない女性。
このコラムではそういった女性を、一応数年に渡って女性向けの恋愛コラムサイトで記事を発信し続けてきた専門家としての勝手な解釈で「男脳女子」と呼ぶことにしたい。
異性との交際感覚が男性に近い女性、いるよね?
筆者の知人に、彼氏がいるのに複数人の男性に手を出してしっちゃかめっちゃかになっている女性がいる。
この女性を仮にLと呼びたい。
Lは率直に言ってルックスはまあまあ良く、ノリも悪くないので、初対面の男性ともお酒が入って盛り上がれば、嬉々としてホテルに向かってしまう。
しかしこれはLが際立ってエロいというわけでもなく、この手の男脳女子って、筆者が出会ってきた数人を省みる限りでは、みんなこのような傾向が見て取れるのだ。
ではここで、これまで出会ってきた男脳女子の、共通していた特徴を挙げてみよう。
- ルックスはそこそこ。美人とまで言い切れるケースは稀だが、決してブスではない。
- 男友達とも2人きりになったら「ガンガンいこうぜ!」になってしまう。
- ノリが良いので、初対面であっても男性にグイグイ迫れるし、男性が本心ではそういう女性とセックスしたいことも知っている。
- そもそもセックスが好き。このため、人によってはセフレが5人以上いる場合も。もちろん浮気もする。
- 一度関係を持った相手に定期的にLINEを送るなど、男性ばりのマーキングを行う。
まるで遊び好きな男性のような性質のこういった女性、男脳女子は、並大抵の男性では彼氏としては役不足で制御できない存在だ。
なんせ普段から彼氏以外の男性にも当たり前みたいに女性としてのアピールをするし、なによりセックスが好きなので、ちょっと目を離すとすぐにホテルに行ってしまう。
たとえるなら、男脳女子と交際していて、もしもそんな彼女が誕生日だったとして、プレゼントなりデートなりを用意していたとしても、偶然にも別の男性と良い出会い方をしたら、その勢いで約束をブッチしてしまう。
こういうところもまた、遊び好きな男性に似ているが、男脳女子は実際にこれをやらかすのだ。こっちの感情や気持ちよりも、自分の欲求が最優先。なんとも益荒男。破天荒な話だ。
遊びの相手として関わるならまだしも、本気の恋愛をする相手としては、なかなかおすすめしにくいのが難点ではある。
男脳女子と交際してしまい、破滅した男の話を聞け!
ただ、いくら彼女たち男脳女子との本気の恋愛はおすすめできないと書いても、中にはそんな男脳女子に惚れこんでしまう男性というのもいる。
筆者は先日、30代男脳女子のLに惚れてしまい、交際を何度も申し込んでようやく彼氏になったものの、たった数日で別の男性と浮気された経験を持つおじさんと話をすることができた。
というか、このおじさん、Lと筆者がただの知人関係なのに、嫉妬に狂って浮気相手と思い込み、いきなり電話を掛けてきたのである。
本当にLとは肉体関係もないので当惑したが、こんなことは滅多には経験できない。せっかくだから専門家気取りでプロファイルごっこをしつつ、少しだけ話を聞かせてもらった。
なんでもこのおじさんは、あまりにLが好きになってしまったため、良い関係だった彼女とも別れて、現在では半ばストーカーにもなってしまっているほどだそうだ。
ストーカーになるなんてのはさすがに論外だが、それだけ夢中になっていたんだろう。よほどLがタイプだったのか、アッチの具合が良かったのか。それは知る由もない。
出会いの経緯はこうだ。
あるとき合コンで知り合った2人は、お互いに共通の職業に就いていたこともあって、結構盛り上がったという。
その間もお互いのパーソナルスペースにズカズカと割り込み合い、なんなら店の中でキスまでする始末だったそうだ。
まあ、ここまで行けば誰でもLのことを異性として強烈に意識しても仕方がないかもしれない……。
完全にこの後ホテルに誘ってもOKがもらえるに違いない態度。話だって合うし、お互い好意を抱き合っていることは明々白々だった。
さらにLは性格も悪くないし、考え方も男性寄り。
こういう、ちょっと見かけない性質だったこともあって、おじさんは余計に彼女が欲しくなってしまったのだろう。
まさに本能が彼女を求めていた、ということかもしれない。
恋愛経験も豊富なLは、ベッドの上でも経験は豊かなことがありありと分かったそうだ。
この辺りはおじさんが勝手にベラベラ喋って教えてくれたが、Lとそういう関係ではない筆者は正直恥ずかしくって仕方がなかった。
ともかく、おじさんは本当に心の底からLに夢中だということは、イヤになるほどよく分かった次第であった。
そもそも男脳女子を一人でずっと独占することはかなり難しいことである。
前述のように、彼女らは本気で愛していく相手としては、いささか信頼に足らない部分が多い。
もっと言えば、男脳女子たちは、時には夢中になった男性をストーカーにしてしまい、破滅させてしまう特徴を持つ魔性の存在でもあるのだ。
だから電話口の向こうにいるおじさんに、筆者はこれというベストアンサーを提示できず終いだった。
哀れ。このおじさんは現在、Lからは完全にドン引きされてしまい、連絡もできなくなっているということだ。
おじさんの心が、早く安らぐことを祈ってならない。
結局男たちは、男脳女子を頭ごなしに否定できない…
と、ここまで男脳女子の功罪の、主に“罪”について書いてきたわけだけど、筆者は彼女たちについては、悪い印象よりも、良い印象しか持っていない。
見ようによってはモラルがない、淫乱な存在とも取れる男脳女子だが、そもそも男性だって「チャンスがあれば最大限活かしたい」というタイプばかり。
彼女たちは僕ら男性と、少なくとも性についてはほとんど同じメンタリティを有している。
そこになにやらシンパシーを感じてしまうのだ。
それに、彼女たちが浮気や、ちょっとタガの外れた恋愛を止めないのは問題だけど、男性だってそういうタイプが多いから、あんまり強く否定できない気もするし。
男脳女子は少ないながらも確実に存在する。
もしもそんな女性と出会ったときは、一度火遊びをしてみるのも悪くないだろう。
恋愛感情を持ちすぎると火傷をする可能性があるが、上手く付き合えば刺激的な関係を築けるし、そんな関係をキープできれば、精神的に妙な優越感を抱くはず。
なんせ男脳女子はじゃじゃ馬。そんなじゃじゃ馬をしっかりと乗りこなせているわけだから。
ただし、くれぐれも火の始末は適切にしておこう。
火遊びは本来、非常に危険なものなのだ。