先日、知人女性から「あなたより年上なのに、ものすごく精力絶倫な人とセックスして、5回もイカされちゃった」という話を聞かされたとき、筆者は絶望した。
こちとら30代以降、めっきり精力がなくなってしまっている。セックスへの希求も乏しくなっているし、何よりアレも元気ではない。
もしかして、精力がここまで衰えたのは自分だけなのでは……そう思って同世代に最近の下半身事情を聞きまくったところ、大いに安堵した。
そう、一部例外的な性の化け物はいるが、ほとんどの30代以降の男性は、下半身のポテンシャルに衰えを感じていたのだ。
……いや、安堵している場合ではない。
人生はまだまだ長い。ここはどうにかして、再び精力を取り戻さなくては。
そこで今回は、下半身のなまりに悩む全ての男性たちのため、男性機能の低下する主要因と、その男性機能回復を促す対策を紹介したい。
この記事の目次
更年期障害がもたらす深刻な勃起障害
加齢に伴って性的な機能が衰える。
これは残酷なようにも思えるが、生物の宿命と考えれば実際のところ妥当な話である。
男性の場合、性機能のピークは個人差はあれど、おおよそ20代前半だとされている。
その後は、徐々に徐々に右肩下がりになっていく。
なぜそうなってしまうのか、簡単に説明してみたい。
そもそも加齢に伴って生じるさまざまな障害といえば、更年期障害がすぐに思い当たる。
その更年期障害の一つに、勃起不全が含まれている。
更年期障害って、女性に主に表面化しやすい症状が多いものだけど、男性だってしっかりと自律神経系にその影響を受けている。
加齢によってホルモンバランスが崩れ、それによって心身に変調をきたすわけだが、このホルモンバランスの崩壊には、当然男性ホルモンも含まれる。
テストステロンなどの男性ホルモンが不足すれば血中に十分な一酸化窒素が行き渡らなくなる。
すると正常に血管が機能しづらくなり、男性器に血液が行き届くことで成り立つ勃起もしにくくなってしまうというわけだ。
ちなみに、男性の更年期障害のことを“LOH症候群”と呼ぶそうだ。
LOH症候群になってしまうということは、テストステロンが正常に分泌されにくい状態になっていくということ。
転じて精力も衰え、果ては集中力の欠如やうつ、心筋梗塞など、日常生活にもいろんなデメリットを及ぼすことになる。
更年期障害は男性より女性の方が自覚しやすいという。
だからこそ余計に、男性は自分の体調の些細な変化にも敏感であるべきだ。
各種症状を目の当たりにして異常を感じたら、すぐに治療に対して前向きに動くことが大事になってくるだろう。
敵はストレス!まずストレスを除去すべき!
さて、ここからが今回の本題。
性的な機能が弱まったことを自覚したらすべきポイントについて書いていきたい。
既にご存知の同志も多いことだろうが、ストレスと精力低下については、かねてより因果関係が指摘されている。
心理的な要因のせいで体に変調が生じ、これが原因で正常な性機能をも阻害してしまうのだ。いってみれば心因性のEDだ。
心因性EDの解決のためには、ストレスを解消することが何より重要だが、これが死ぬほど難しい。
前述のように、更年期障害を発症すると、それだけで体はだるくなり、気持ちも上向きにくくなる。ますますストレスを感じるようになってしまう。
そもそも心因性EDになってしまう人というのは、他の男性よりも繊細なハートを持っているし、環境の変化にも敏感だ。
くわえて昨今の労働者は、日々の労働で少なからずストレスを抱えることを宿命づけられている。
こういった生活習慣が、加齢とともに徐々に悪影響を及ぼし、心身にやがて甚大な被害を及ぼすのだ。
原因がストレスと分かっていても、それを解消するための方法や、完治の可能性について悩むという、負のスパイラル。つくづく恐ろしい話である……。
筆者もまさにその事例にドンピシャで苦労した経験があるから分かるが、心因性EDの解消というのは並大抵の努力では実現できない。
悩みがちな人間が、あるとき突然楽観的になるわけがないのだ。
心因性EDに苦しむ男性は、とにかく安心の牌を多く増やすしかない。
それは休暇であり、適切なストレッチで筋肉をつけつつ運動でストレスを削減することであり、趣味であり、食へのこだわりなど。
想定される全ての楽しみを味わうしかない。
効果はどの程度?亜鉛やマカで精力底上げを!
男性機能の低下を防ぐためには、適切な物質を摂取するというのも一つの手のようだ。
マカ、ノコギリヤシなどを摂取することで、精力充足を図ることも出来るため、取り入れている男性もいる。
マカと言えば、男性の性機能を充実させる飲料なんかにも含まれていることが多いが、これは亜鉛やアルギニンが含有されているためだ。
亜鉛には人体の健康維持に不可欠なミネラルが。アルギニンにはEDに効果がある可能性が示唆されている(あくまでも示唆に留まっており、確実に効果を保証するものではない)。
どちらも意識的に摂取して、且つ普段から必須な栄養素をちゃんと摂取しておくことで、男性機能の回復にも期待を持つことが可能である、という程度の話だ。
今に至るまでEDをたちどころに回復させるような特効薬が存在していないことからも分かるように、亜鉛やマカは精力の底上げサポートのために摂取するものと考えておくべきだろう。
さて、ノコギリヤシについても書いておきたい。
ノコギリヤシはかつて、アメリカ先住民族が摂取していたとされる植物で、現代においては前立腺肥大症を改善する効果が認められている。
前立腺肥大症はEDの原因の一つ。
つまりこれを予防しておけば、EDの発症リスクの一つを防ぐことができるということになる。
だからノコギリヤシの成分を含有するサプリの摂取は、遠回りではあるが、EDの発症を抑える働きはあるということだ。
それでなくとも加齢によって人体は徐々にだが、確実に老化していく。
健康面に十分に気をつける心持ちがないことには、男の象徴は真っ先にダメになっていくということなのだ。
そもそも、ベッドインの前に飲酒してないよね?
また、飲酒と性機能の因果関係についても、ご存知の方も多いだろう。
簡単に書くと、過剰な飲酒によって中枢神経が麻痺してしまうと、脳が下腹部に「勃起しろ」という指令を送りにくくなってしまうのだ。
加齢に伴い性機能が低下し、その上で飲酒しているとなると、ますます輪をかけて勃起しにくいコンディションになってしまうということになってしまう。
「じゃあお酒飲まずにそのままホテルに行けば解決だね」となってしまうんだが、飲酒を経ずにベッドインをするというのは、大人の恋愛にとってはなかなか難しい。
雰囲気作りの一環で、お酒を楽しむ時間も必要だし。
解決策としては、飲酒量を最小限に抑えること。もうこれしかないだろう。
そうそう、飲酒とあわせて気をつけたいのが、食事の摂取量だ。
食べ過ぎは満腹感をもたらす。そうするとついつい眠くなってしまい、さらにお酒がここに加われば性欲よりも睡眠欲が優先されるという事態になってしまうのだ。
ベッドイン直前の飲酒は、くれぐれもその量に注意しておこう。
できる対策は全てしよう!でないとアレも効かないし…
精力をアップさせ、性機能を改善するためには、様々な努力を、同時に、平行的に行わなければならない。
今回紹介した3つのポイントをしっかり実践した上で、はじめて満足行く性行為が可能になるほど加齢が進んでいる人というのも実際にいるのだ。
EDの救世主としてはバイアグラの存在も忘れてはならない。
しかしこのバイアグラも、結局万人が効果を体感できるわけではない。
一部、バイアグラが全く役に立つことがなかったという男性もいるのだ。筆者もその中の一人である。
やっぱりこういう錠剤って、勃起できる素養というか、余地があって初めてポテンシャルを発揮してくれるもの。
注意すべき3点をしっかりと踏襲していないままバイアグラを飲んでも、全然効果が見られないことも珍しくないのである。