「やめたいんだけど」とか「やめたほうがいいのはわかってるんだけど」と言う人は多いです。実際、本当に禁煙できた人も増えて、喫煙者の肩身がどんどん狭くなっています。
かくいう私も禁煙成功組のひとり。以前、知人が「タバコをやめたら良いことしかない」と言っていたのが、今はなんとなくわかる気がします。
もし、まだ“禁煙”の二文字がぼんやりとしている、というのなら、その背中を押すヒントをご紹介したいと思います。
1、タバコは想像以上に臭い
香水をつけている女性って、「臭いな」と感じたことはありませんか?香水は、つけているうちに鼻が慣れて、自分では匂いを感じなくなります。
最近では匂いつきの柔軟剤も流行していますが、良い匂いでも過剰であれば異臭です。タバコも同じで、喫煙者本人が感じている匂いよりも、非喫煙者が感じる匂いは強いのです。
タバコを吸うと歯がヤニで黄色くなるとか、健康に悪いだとか言われますが、そんなことよりも、ダイレクトに口臭に影響するのは困ったもの。
さらに、匂いに敏感な人は、タバコを吸う人の体臭や衣類についた匂いだけでなく、その人が触ったものからも匂いを感知します。
飲食関係の従事者や、販売員、接客業の人も、悪びれずタバコを吸っている人がいますが、本当にお客さんのことを考えられるプロであればタバコは吸えないと言います。
女性にモテることを考えても、“匂い”という点から見ると、やはりタバコはマイナス要素でしかありません。せっかくイケメンでも、タバコがやめられないのでは機会を逃しているかもしれません。タバコ=臭い、ということをもっと自覚しましょう。
2、やめられない理由
私自身も10年くらいヘビースモーカーでしたが(1日2箱、多いときは3箱)、正直な話、税金が上がって、たくさん買えなくなり、お金がなくて買わなくなった…というのが本当のところ。
あのときまでは、「早死してもいいから死ぬまでタバコを吸っていたい!」と思っていましたし、今もなお「タバコ吸いたい」という欲求は消えません。
やめられない理由というのは、ただひとつ。タバコに依存しているからです。タバコを吸うことによって、得られる快感があるからです。
でもそれは、必ずしもタバコでなければいけないのでしょうか。私が禁煙してから2週間ほどは、ひたすら欲求を耐える日々でしたが、そのときは「鉛筆のお尻でもいいから吸いたい」と思っていました。
しかし、それを過ぎると欲求は薄れ、「ガムでもいいや」「コーヒーでも飲んでおこう」「別に何もいらないや」と、徐々に変化していきました。
「絶対にやめられない!」としがみついているものがあるんだと思うのですが、そのしがみついているものには、実は“実体がない”ということに気が付くと、「今まで吸った分の金がもったいない」と思えるようになります。
3、いつかやめる
喫煙者の多くは「いつかやめようと思ってるんだけどね~」と言います。飲み屋で税金の話になると必ずのように「昔は200円あれば、タバコ買っておつりもらえたんだよ!?」という話になります。
そして、1本のタバコを取り出して「ここまでが税金」などと指で測ったりします。確かに、タバコは娯楽の一つとしてあってもいいものです。悪ではありません。
でも、「死ぬまで絶対吸ってやる」という人と違って「タバコは体に悪い、いつかやめたい」と思いながら吸うことに、何かメリットがあるのでしょうか。
それは「ダイエットしたいけど、美味しいからやめられない」と言って食べ続ける太った人と同じ。または、もうすぐテストなのに「勉強?明日からでいいでしょ」と先延ばしにしている中学生と同じ。
また「今まで10年も吸ってきたんだから、あと1年くらい吸ってたって同じでしょ」と思うかもしれませんが、大きな間違いです。
タバコをやめる、というのは確かに難儀ですが、最初の禁断症状さえ乗り切れれば、あとはどうってことはありませんし、ご飯は美味しく感じますし、階段で息が上がることもなくなります。
タバコのない人生なんて…と思っていたのは、単に「そういうメガネをかけて世の中を見ていた」だけで、タバコがなくても楽しく生きていけるし、もうタバコを買わなくていいと思うと大変気が楽になります。
さいごに…死者が発生した建物火災の主な出火原因として、タバコが1位となっており、平成25年度のタバコによる火災は4454件で、全火災の9.3%を占めています。
タバコは“火を扱うもの”です。あなたのタバコによって誰かの命を脅かすことがないように願っています。