自分で自覚がある人も、ない人もそうですが、“感情的な人”はどこにでもいますし、また、そういう人ほど「自分でもどうしたらいいかわからない」と言います。
イライラすることは誰にでもありますが、それをうまくコントロールすることができないために、周囲に向かって発散してしまう。これによって人間関係構築が難しいパターンは多いです。
「あの人、八つ当たりするからキライ」「仕事に私情を挟む人だ」などと言われて、同僚や部下からも敬遠されることは少なくありません。
このように、イライラしやすい、感情に振り回されやすい人は、日常生活において、何を心がけると良いのでしょうか。今回は、“感情に振り回されやすい人が心がけるべきこと”をご紹介します。
1、精神論は捨てる
このようなタイプの人は、“頑張る”とか“根性が足りない”などと、精神論を持ち出すことがよくあります。「風邪は根性で治す」タイプですね。
しかし、風邪は残念ながら根性では治りませんし、予期せぬ出来事や、自分の思い通りにならないことは、世の中にたくさんあります。
つまり、どんな事柄も“思い通りにならないこと”が前提となります。そこに「根性でどうにかする」などという無茶な要求を出せば、いくつかはうまく行っても、全部うまくいくことはありません。
そこで「なぜできないんだ」「根性が足りないんだ」と自分にも他人にも要求するようでは、イライラは募るばかりです。
このタイプの人は、“自分でイライラを作り出す人”ですから、「うまくいかない、なぜだ、イライラ」のループを繰り返しているようなら、根本的に要求が高すぎる、ということに気がつきましょう。
2、外的要因を考える
イライラしやすい人が心がけるべき点としては、日常生活の見直しもそうですが、「イライラの原因は何か」についてもっと外的要因がある可能性を考えてみましょう。
たとえば、あなたは本当にイライラしやすい人でしょうか。もしかすると、体調の不具合において、バランスが取れておらず、無意識にイライラしているのではありませんか?
よく「カルシウムが足りてないとイライラする」みたいな言い方をされる場合がありますが、その原因不明のイライラは、何か医薬品や漢方薬、サプリメントなどで緩和できる可能性があります。
年齢で言えば“更年期障害”であるなど、体に異変があって、それがイライラ・感情的となって表面に出ていることは多いのです。お医者さんに相談する、というのもひとつの手段です。
3、対応を考える
感情的な人の対応を、ビデオに撮った上で、後日、本人に映像を見せると「どうしてこんなに酷いことを言っているのだろう」と思うそうです。
感情的になっている時、イライラしている時は、冷静な状態ではありません。よく考えずに、言葉が口から出ています。
自覚があればまだマシですが、自覚がない人は、自分が周囲にどんな言葉を投げているか自覚がないため、どこまでも暴走します。
もし、少しでも「自分は感情的になっている、今イライラしている」と自覚があれば、“素早い対応”よりも“時間をかけても丁寧な対応”を心がけるべきでしょう。
また、感情的になりそうだったら、“機械的な対応”に努めたり、“孤独な作業”を選ぶのも手段です。
4、感情的なことは悪いことではない
現代は割と“冷めた人”が多く、そういう人が好まれる傾向があります。そのため、元々感情的な人は嫌われる傾向がありますが、感情的なことが悪いわけではありません。
感情的なことが悪いのではなく“理不尽なこと”が良くないのです。また、感情はとても大事ですが、その感情を吐き出す場所は選ばなければなりません。
クレーマーのおじさんがファミレスでぎゃーぎゃー喚いてるのは、見苦しい光景です。ということは、そこは感情を吐き出す場所ではない、ということです。
家でひとりでいる時や、カラオケに行ったときなどは、いくらでも感情を吐き出していいのですが、その感情の矛先が仕事や、職場の同僚であってはいけない、ということです。
“うまくコントロールする”というのは難しい問題ですが、少なくとも、今の時代は“感情的な対応はナンセンス”と言われています。吐き出す場所を別に確保することも大事です。
5、しっかり休む
子育て中のお母さんがイライラしている、という状況は誰でも容易に想像できると思いますが、彼女たちは“24時間気が休まることがない”状況のため、当然イライラします。
彼女たちからイライラを取り除くためには、休息が必要です。同じく、イライラしている人は、男性でもしっかり休息しなければなりません。
休日も予定がギュウギュウに詰め込まれていませんか?家には家族がいてゆっくり休めない、ということもあるかもしれません。
しかし、イライラはいわば“心の悲鳴”です。この心の要求に従ってあげなければ、いつか突然、うつ病などの精神疾患を発病しないとも限りません。
丸一日ゆっくり…ということはできないかもしれませんが、どこかで数時間でも、心の底からゆっくりできる時間を意識的に確保する、ということは心がけるべきでしょう。