女性と食事をしたときに、支払いをどうするかで悩む男性も多いのではないでしょうか。
全額出すのが波風が立たず、自分の評価も下がらない支払方法ですが、しかし自分の財政状態的な問題の点で、あるいは奢ることによるメリットがあまり感じられない場合は、うまく割勘に持っていきたい時もあるでしょう。
そこでここでは、そんな時にはどうやってスマートに割り勘にもっていったらいいのか、について、相手が彼女の場合、ほどほど親しい女性の場合、あまり親しくない女性の場合に分けてご紹介します。
この記事の目次
全額出すのがかっこいいことじゃない
「男が全額出すのが当たり前」という価値観を捨てよう
もしも女性に奢って感謝されるのが大好きであれば別ですが、自分の中では抵抗があるのに、もしも「食事代は全額男が出すべき」という自分の中の価値基準で支払っているとしたら、まずその価値観を捨てましょう。
可処分所得がなかなか上がらず、将来の年金にも期待できない若い世代の男性にとっては、無駄なお金は使うべきではありません。
そんなことに使うくらいなら、将来に備えて貯金をするとか、資格取得の勉強代に回してもっと給料のいい会社に転職するなど、きちんと損得を計算してほかの使い道を考えたほうが、自分にとっては賢く、また気持ちの良いことです。
ですので、まず「財布男」を卒業する、という決心をしてください。
そのような考え方はだんだん一般的になっています。ある結婚情報誌の「20~30代のデート代を男女のどちらが出すのか」という調査によれば、
- 1位が「毎回男性が少し多めに払う」
- 2位が「毎回全額、男性の奢り」
- そして3位が「何回かに1回は女性が出す」
という回答でした。つまり、男が全額払う、ということはすでに「当り前」ではないのです。
相手によって割り勘にするかどうかは判断が必要
ただし、誰かれ構わず女性と食事をした代金を割り勘にする、というのは危険です。
「無駄なお金は使うべきではない」というのは真実ですが、しかしそれによって評判が下がって仕事がやりにくくなったり、仲間内で評価が下がって友達付き合いがしにくくなったり、という可能性もありますので、そうなったらマイナスです。
特に女性の場合は、食事代を全額出してもらえるかどうかによって、自分が大切にされているかどうかを推し量る傾向がありますので、そんなつもりはなくても、特に彼女あるいは、彼女未満の女性との場合は、意図とは違うメッセージが伝わってしまう危険性もあります。
また、ざっくりと言ってしまうと、比較的年齢が高くて男女で食事をする経験が豊富な女性たちほど、過去のバブル時代を引きずっていることもあり、奢られて当然という考え方をしがちです。また、そういう女性に限って職場での発言権が強かったりします。
ましてや、もしもちょっとこちらに下心があるような女性とのデートで割り勘にしたら、次のチャンスはないと思っていいでしょう。
逆に、最近の若い女性は経済観念が男性以上にしっかりしている場合もあるので、男性が毎回奢ってくれていると、「この人は浪費家で見栄っ張り」という判断をされて、返ってきちんと付き合うにはふさわしくない、という評価をされてしまうこともあり得ます。
ですので、大切なのは、相手によって割り勘にしても大丈夫かどうか、ということを判断することです。そしてそのうえで割り勘にしようと判断したら、自分の評価がなるべく落ちないようなスマートな持っていき方をするようにしましょう。
以下、その方法についてご紹介します
スマートに割勘へもっていく方法【彼女編】
まず相手が彼女の場合です。
しっかりした彼女であれば、毎回デート代の一部を自分で出すことを申し出るでしょうが、男性が出すことが暗黙の了解になってしまっている場合は、相手が「自分のことを大切にしていない」と感じないように、割り勘を切り出すことが必要です。
その方法しては、以下のようなものがあります。
ジョークで和ませる
食事の終盤になると、テーブルに伝票が持ってこられます。それを「いくらかなあ」と言って彼女も巻き込んで2人で見ます。そしてジョークです。
「お、1万円か。じゃあ9000円でいいや」
すると彼女は一瞬驚くでしょうが、すぐに冗談だと思って笑うはずです。そこですかさず
「うそうそ、3000円ね」
と言いましょう。これで、彼女は、9000円が3000円に値下がりして得をしたような気分にもなり、また冗談で和んでいますので、不信感を持たずに払ってくれるはずです。
クレジットカードなどで払った後でお金をもらう
この方法では、レジでの会計は男性が済ませます。
そこで、彼女が「お金は?」と財布を出してきたら、「じゃあ、3000円だけいい?」と言ってみましょう。「だけ」というところがポイントです。
彼女に支払ってもらって、あとで多めにお金を渡す
これは2の逆のパターンです。まず会計時に「ちょっと細かい現金がないから」とか「あれ、財布が見つからない」と言って、「悪いけど、払ってもらっておいていい?」と頼み、彼女に支払ってもらいましょう。
そして店を出た後、支払った金額の半分より多く、ジャストの金額でお金を渡しましょう。
「合計10000円? じゃあ7000円もらってくれる?」とさりげなく言えば、スマートです。注意点は、端数の金額もきっちり計算をして細かいお金で渡さないことです。
共通の財布をもつ
これは彼女の合意が必要ですが、毎回男性が払うということに彼女が後ろめたく思っていたら、デート用の2人の財布を持ち、そこで毎月、男性が4万円、女性が3万円というようにデート代をプールしていくこともよい方法です。
そして、デートの費用はそこから出していけば、結果的には割り勘になります。
スマートに割勘へもっていく方法【ほどほど親しい女性編】
次に「ほどほど親しい女性」と食事に行った場合に、割り勘へもっていく方法です。
「ほどほど親しい」というのも微妙な表現ですが、イメージとしては、
- 職場の同僚でいつも一緒に仕事をしている
- 大学の同級生で久しぶりに会って食事をする
- あるいは大学生同士
などのケースで、なおかつここが重要ですが男性側に下心がない場合です。
その場合は、基本的に割り勘でいいわけですから、自分の評価が下がらないようにスムーズにその方向に持っていくことが重要です。それには以下のようなパターンがあります。
2軒目は女性に出してもらう
男性が食事代を全額支払い、それに対して女性が「いくらだった?」と聞いてきた場合です。その時には笑顔で「じゃあ、次のお店は出して」と言いましょう。
食事代は男性持ち、2軒目のバーなどは女性持ちにすることで、トータルでは割り勘になっている、という方法です。
ただし、2軒目は1軒目より費用の少ない店であることが重要です。
本当は割り勘にしたいという含みを持たせる
「本当は自分は割り勘をしたくない、つまりあなたのことは女性として尊重している、でも今日は事情があってできない」という雰囲気を醸しだしながら割り勘を申し出る、というのも率直な分、スマートに感じられます。
たとえば「今日は半分ずつでもいい?」という言い方です。これにはポイントが2つあります。
1つは「今日は」と限定して、次回は奢ってもらえる期待感を与えることです。
もう1つは「割り勘」と言わずに「半分ずつ」という言い回しで、「割り勘にされた!」という印象を弱めることです。
これによって、自分は尊重されなかった、という気持ちを与えずに済みます。
また、もっと率直に「本当はご馳走したいんだけど、最近ちょっと出費多くてピンチだから3000円もらえる?」というのもいいでしょう。これもやむを得ず割り勘にしている、というメッセージを伝えながら割り勘にする方法です。
お願いではなく提案してしまう
これはややドライな方法です。割り勘を「頼む」のではなく、お互いに対等な立場だよね、ということを前提にした言い方をするのです。
具体的には「半分ずつ出し合おうか?」という提案型の言い方です。
言い回しでソフトランディングを目指す
「割り勘」という言い方は、即物的な部分もあるので、女性の気持ちをちょっと冷めさせるというのも事実です。ですので、その言い方をほかの言い回しに換えてソフトにしてしまう、というのも方法です。
たとえば「現在、ワタシ、危機的な財務状況なので、金額の半分を支援していただけますでしょうか?」と、政府答弁風のジョークで言う方法や、相手が少し英語がわかったり教養がある女性であれば「オランダ式でいいですか?」という言い方もあります。
英語で、割り勘のことを「Dutch account (オランダ式勘定)」というので、それを使うわけです。
スマートに割勘へもっていく方法【さほど親しくない女性編】
たとえば、外部の研修で知り合ったとか、さほど親しくない同じ会社の人とたまたま一緒に外出して昼食時間になったなどのような、顔は知っていて話はするがそれだけの関係の女性、という場合です。
この程度の関係性で、普通の感覚の大人の女性であれば、通常は相手も割り勘が当たり前だと思うはずです。
もしもそのような素振りがない場合は、「食事代は男が払って当然」という考えの女性の可能性があるので、もしも奢る価値がないと思ったら多少の強硬策を使ってでも乗り切りましょう。具体的には以下のような方法です。
「奢られ女」への低評価を事前に共有する
もしも上で挙げたような雰囲気が見えたら、食事中に割り勘への布石を打ちましょう。
たとえば、過去デートをして絶対にデート代を払わない女性がいて、というような雑談です。
そこで今の食事の相手の女性が「それは、ケチですね」のようなリアクションがあれば、あとはレジでの会計時に、ランチなら当然のように「Aランチ」などと自分の食べたものを言ってそれだけを支払うとか、店を出てから普通に「5000円お願いします」とか言えば大丈夫です。
ストレートに割り勘を提案する、あるいは自己負担分を請求する
これもごく普通に真顔で「自分の分は、自分で払いましょうか?」と「提案」するか、あるいはもっとストレートに問答無用で「じゃあ、1人3000円で」と精算する方法です。
おどおどしたり、躊躇したり、すまなそうな言い方をしないように気をつけましょう。
まとめ
いかがですか。
相手が後ろめたくないようにさりげなく奢ることも、スマートで格好の良い大人の男性のスキルですが、同じように、奢る必要がない場合やいつも奢っている場合にスマートに割り勘に持っていくスキルも大人のたしなみです。
ぜひ身につけて、無駄なお金を使わないようにしましょう。