ORETTE.jpをご覧の皆さん、こんにちは。夜の性活相談員・小室友里です。夜の性活、潤ってますか〜？
わたくしごとですが、去る４月１１日、とある方とセクシャルトークイベントを開催しておりました。トークのお相手は１９９０年代を賑わし、「向井」という名字の男の子は一度ならず二度三度、「チョコボール」と呼ばれるきっかけを作った張本人、肉体派元AV男優・チョコボール向井氏です。ORETTE.jpをご覧の皆さんなら、ご存知の方も多いことでしょう。
客層は男性８割、女性２割。AV系の男女混在イベントでの女性客はほとんど見込めない、という定説の中、今回はなかなかの女性率だったと思いますね。
理由は女性は無料にしたことだと自負しております（笑）。無料、という経済的付加価値が女性のフックになり、「無料だし、行ってみようよ」と男性が誘いやすかったことも、理由の一つだと。
恥ずかしさと好奇心が融合する男女が共有する時間の中、もっとも目玉になった企画は「女性向けAVを一緒に観よう」でした。
そもそもは、女性に向けて「こんなAV作品もあるんですよ〜」と知ってもらいたいと思ったことがきっかけです。AVを観ている男性なら、近年女性向けAV作品が制作されていることはご存知でしょうが、一般的にはまだまだ浸透していません。ネット情報弱者よろしく、セックスの情報に触れない女性をセックス情報弱者と呼ぶならば、「潮吹き」さえ未曾有の言葉なのです。
ところで。
女性向けAVと一概にくくっていますが、いくつかのジャンル別に住み分けができているんです。
ひとつはエロメン系
女性向けAVメーカーの先駆者「SILK LABO」が生み出したアイドルAV男優・一徹を筆頭に、イケメンな男優たちをメインキャストに置いたジャンルです。当然ジャケット撮りも男優メインで、主演した女優はカメラ前に立つこともなかったと言っていました（笑）。
作品は「冬のソナタ」ばりにドラマ性のあるストーリーにセックスを盛り込み、セックス行為そのものより、セックスまでの行程に重きを置いています。シチュエーションを大事にする女性のエロ嗜好を捉えています。
しかし、実際にエロメン系でエロ鑑賞する女性は少ないですね。そこに出てくるエロメン男優たちを純粋に応援したい、という女性がほとんどです。例えば、結婚したり子持ちになっても応援する気持ちは変わらない、それがエロメン男優ファン心理です。
ひとつはハウツー系
男性に媚びないエロスを信条にした女性向けAVメーカー「ラ・コビルナ」が発売しているハウツー系AVは、女性が性に罪悪感を持たない世界を目指すことに特化したジャンルです。オナニー、SM、キスなど、女性が知りたいプレイを、女性にわかりやすく、かつ楽しめるように実践的に紹介しています。
しかし、先にも書いた通り一般的にはまだまだ浸透しておらず、ラ・コビルナが問題提議しているように、女性の性に対する罪悪感が、セックスを知りたいと思う気持ちを自分自身が拒んでしまっています。ハードルの高い女性心理をどう溶かしていくかが、このジャンルの課題と言えます。
さらには本格派女性向けAVも存在
シチュエーションも然り、女性独特の細かいエロ心理描写に重きを置いた作品です。映像的にはさほどエロくはないのですが、心理的にエロい、またはエグいと感じるのが、このジャンルの特徴です。実際にイベント内でこのジャンルの女性向けAVを観た男性がそう言っていましたから、男性には前出２つより、さらに理解しがたいジャンルと言えるでしょう。
常々思うのですが、男性が女性のエロを知りたいなら、男性は女性向けAVを観るべきだと。男性のエロ志向からどうしてもテクニックなど表層的な視点とは違った視点、観点を持っているのが女性で、その感性を知らないで女性のエロを引き出すのは、根本的に無理な話。
話のネタに物は試し。女性向けAVを観てはどうでしょう？
まぁ恐らくは「意味ワカンねぇ」と思うでしょうね。でも、それでいいんです。女性のエロは男性には理解されないものですし、反対に男性のエロも女性には理解されないものです。
だからお互いに理解し合おうとする努力が、男女の絆を深めてくれるのです。
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