上司として部下を持つ役職となった場合、メンバーとのコミュニケーションが何よりも重要になります。しかしながらそのコミュニケーションがうまくいかず、メンバー間の連携が取れなくなってしまっているケースは少なくありません。そこで今回は上司の立場で、メンバーとコミュニケーションを円滑にする秘訣について紹介します。
コミュニケーションは必ず相手の目を見てとろう
上司とメンバー、という関係性でコミュニケーションをとる場合、実は重要なのは何を話すのか、という内容ではありません。どのように話すのか、という在り方の方が実はメンバーの印象に残るのです。ではコミュニケーションにおいては、一体どのような振る舞いが重要なのでしょうか。それは相手の目を見て話すことです。相手の目を見るだけではなく、目の前の相手に全力を注ぐことです。これしかありません。一対一で会話をしている時に、割って入ってこようとする人がいれば、それを即座に制止する、それくらい集中して目の前のメンバーと話すべきなのです。するとメンバーの感情には、自分は大切にされているという思いが残ります。何かの作業をしながら、メンバーの誤りを指摘したところで一切メンバーの心には残らないのです。だから上司として、メンバーとコミュニケーションを取る際は、相手の目をしっかりと見て話すことが重要なのです。
メンバーとは適切な距離感をわきまえよう
上司とメンバー、という関係は仲が良ければそれで良い、というものではありません。上司とメンバーという関係でありながら、休日等のプライベートも一緒に過ごしている、という場合は少なくありません。特に趣味のスポーツが同じ場合は、休日も一緒に過ごしている人が多いのではないでしょうか。しかしながらこういった付き合いがあったとしても、上司とメンバーとしてある一定の距離感は保っていなければなりません。なぜならその緊張感がなくなってしまうと、怒るべき場面で怒れなくなるからです。上司として複数名のメンバーを抱えているのであれば、メンバーの気持ちを引き締めるのは大切なマネジメントの1つです。その中で怒りという行為は非常に効果的に使えるのです。しかしながらあまりにも上司とメンバーの関係が友達のようになってしまっていると、怒るべき場面で怒れないのです。そうなってしまうと、メンバーの間に甘えが生まれ、結果として業績が下がってしまう恐れがあるのです。だから上司とメンバー、という関係でコミュニケーションする際はその距離感を意識しなければならないのです。
お酒の席でこそ緊張感を保とう
上司とメンバーのコミュニケーションが崩壊してしまっている場合、その原因はお酒の席にある場合が少なくありません。これは実際にあったケースなのですが、複数のメンバーを連れて飲みに行った中で、ある上司は飲み過ぎてしまいました。もともと女好きで有名な上司だったのですが、その本性を女性メンバーの前で出してしまったのです。他の女性メンバーが見ている前で、お酒の勢いのあまり、胸が大きな女性メンバーの胸を触ってしまったのです。この一連の出来事は、翌日瞬く間に会社中に広がり、メンバーの特に女性陣からは総スカンをくらう、という事態に陥ってしまったのです。お酒の席の失態は、無礼講といって許されるものではありません。特にメンバーは、実は上司に対して厳しい目線を持っているので注意しなければなりません。だから上司とメンバーという関係でコミュニケーションを取る際は、メンバーに緊張感を持たせるだけでなく、上司自身も緊張感を持つべきなのです。
ここまで上司という立場で、メンバーとのコミュニケーションを円滑にする秘訣についてお伝えしましたが、いかがでしたか。上司とメンバーのコミュニケーションを円滑にするためには、何か特別なことをするのではなく、日々のちょっとした振る舞いが大切になるとご理解いただけたのではないでしょうか。特にメンバー、一人ひとりに対してフォーカスしてコミュニケーションすることがかなり効果的です。なぜならほとんどの人が、それをできないからです。ほとんどの人ができないことを上司である自分がやっていれば、それは結果としてメンバーの尊敬を集めることにもつながります。上司という立場になれば、その役割を意識して、振る舞いを正すことが大切なのです。