仕事術

仕事で理解できないことがある!?これって発達障害かも…個人特性に合わせた対処法

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発達障害とは?

発達障害は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害(以下ADHD)、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」(発達障害者支援法における定義 第二条より)と定義されています。

これらのタイプのうちどれにあたるのか、障害の種類を明確に分けて診断することは大変難しいとされています。なぜなら、障害ごとの特徴がそれぞれ少しずつ重なり合っている場合も多いからです。

また、年齢や環境により目立つ症状が違ってくるので、診断された時期により、診断名が異なることもあるのです。

今回は、発達障害を広汎性発達障害、ADHD、学習障害の大きく3つに分けて、仕事上での困難とその対処法について、述べていきたいと思います。

自分が発達障害かもしれないと悩む方も、上司や部下に発達障害者がいる方にも読んで頂きたいと思います。

広汎性発達障害

広汎性発達障害とは

広汎性発達障害とは、主に

  1. コミュニケーションの障害
  2. 社会性の障害
  3. 限定的・反復的および常同的な行動

があることを特徴として分類される発達障害のグループ です。このグループには

  1. 自閉症
  2. アスペルガー症候群のほか
  3. レット障害
  4. 小児期崩壊性障害
  5. 特定不能の広汎性発達障害

という5つの障害が含まれています。

仕事上の困難とその対処法

コミュニケーションの障害

コミュニケーションの障害によって上司からの婉曲な指示や冗談が理解できないという問題があります。

そういった場合、上司からの指示が理解できなかった場合は、「具体的な指示」を仰ぐことが必要です。

指示の理解が出来ているか不安な時は「自分から指示内容を復唱」し、上司が発信した指示と齟齬が無いか確認のための質問をするとよいでしょう。

また表出面では、自分の声の大きさをコントロールしたりTPOに合わせて変えたりすることが難しいという特性を持っています。また、上司・後輩に関係なく敬語で話すこともあります。

これもTPOや話す相手によって対応を変えることが難しいためだと考えられます。そういった場合、声の音量は「これくらいの声で話してほしい」等、周囲の方がモデルを見せて当事者に理解してもらうことが有効です。

しかし、何度も注意を受ける場合は、コントロールがうまくできていないということですので、談話室や休憩室に移動し、会話をしましょう。

そして、抽象的な概念が理解しにくいことも挙げられます。

「これ」「あれ」などの“こそあど言葉”、「いっぱい」「もう少し」「○○くらい」といった言葉も理解が難しいことがありますので、指示を出される方は具体的に、指示を聞く側の当事者の方は「具体的な数量や物品名」を聞きましょう。

社会性の障害

社会性の障害は、他人の表情や動作の意味を理解し、集団の場のルールに従って人間関係をスムーズにする能力に難しさを抱えているということを指します。

対人面で適切な距離感を保つことが難しいことも挙げられます。

広汎性発達障害の方の中には、他者と視線を合わせるのが苦手な方がいます。当事者の方によると、「他者からの視線が痛い」といった声も聞かれるほどです。

しかし、目が合わないからといって相手の話を聞いていないわけではありません。なので、目が合っていないことにこだわらず、会話内容に沿った行動をとることが出来ているかを周囲が評価するようにするとよいでしょう。

積極・奇異型と呼ばれる広汎性発達障害の方の場合、他者に自分の好きなことについて熱く語ることは大好きで、一見対人面も問題ないように見えますが、相手が「もう話を終わりにしてほしいな」と思っており、表情が曇ってもその様子を感知することが難しいため、自分の好きなことを話し続けてしまい、相手を困らせる方がいます。

そういった場合、当事者側は「自分の好きな話は○分間行う」などあらかじめ自分の中でルールを作って置き、そのルールに則って会話をしましょう。

また、積極・奇異型の同僚がいる場合は、「○分間なら話せます」といったように話初めにお伝えするとよいでしょう。

限定的・反復的な行動

広汎性発達障害の方の中には、予定の急な変更や新しい活動・場所などへの不適応といった特性が挙げられます。自分なりのこだわりやスケジュールの見通しが崩れることで不安定になってしまうことがあるのです。

中には、偏食といった食事へこだわり、いつも同じ服を着ていないとホッとしない、というような様々なこだわりをお持ちの方もいらっしゃいます。

仕事中に急な予定変更が起きた場合、頭が真っ白になってパニック状態に陥りそうになりますが、まずは落ち着いて一呼吸置きましょう。

そして、現在の計画との変更点は具体的にどこなのか、予定変更に対応するためには、自分はどういった行動をすればよいかを紙に書きだしましょう。

すると、具体的にすべき行動が見えてくるために落ち着いてくるはずです。

また、異動してきた場合や新入社員など、会社に適応していないと簡単な作業も言語指示だけでは、こなしていくことが難しい場合があります。

その場合、マニュアルや指示書を添えて業務を頼むと、しっかりとやり遂げられる可能性が高まります。

ADHD

ADHDとは

ADHDは3つのタイプが存在します。の3タイプ分けの基本となるのが、

  • 多動性
  • 衝動性
  • 不注意

の3つの特性です。簡単に言うと、多動性とは落ち着きがなくじっとしていられないことです。

衝動性とは、思いついたら即行動してしまい、自分をコントロールできないことです。不注意とは、注意力が散漫・すぐに忘れる・片づけができないことをいいます。 

仕事上の困難とその対処法

多動性

多動性が強いとじっとしているのがつらい方もいらっしゃいますので、デスクワークは苦痛を伴う方もいるかもしれません。

その場合、「○分仕事したら、○分休憩」とし、休憩時は席を立って歩くなどのちょっとした動きを入れましょう。

衝動性

衝動性によって、上司や同僚、取引先の相手に「口が滑ってしまった!」というミスがよく怒りがちです。言わなくてもいいことをつい言ってしまうことがあるのです。

なので、会社では、発言する前に「これは発言してよいのか?」と3秒考えることを癖づけて発言していくことにしましょう。

日々の失言が周囲の信頼を徐々に失ってしまう危険性があることを忘れずに言動には注意を配りましょう。

不注意

不注意傾向のADHDの方の場合、書類作成や経理などの事務作業は書類にケアレスミスが多い、書類を完成するまでに時間がかかる、といった問題があげられます。

その場合、自分で書類のチェックを行い、同僚等他者にもう一度チェックしてもらうダブルチェックを常に取り入れましょう。

また、「ケアレスミスがあるかも・・・」と思い書類完成まで時間がかかってしまう場合は、完璧を目指さず、とりあえず他者に確認してもらってミスを見つけようといった心持ちで作業に当たりましょう。

ADHD当事者の場合、何度見てもケアレスミスを見つけられないといったこともあり得ます。

学習障害

LDとは

LDとは「聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すもの」と定義されています。英語では、Learning Disabilityと呼ばれ“LD”と略されることもあります。

  • 聞く」ことに困難が生じる場合、耳から入る情報処理(聴覚情報処理)になんらかの困難をもっている
  • 読む・書く」が苦手な場合、目から入る情報処理(視覚情報処理)に何らかの苦手さを持っている

というように、個人の苦手さは様々です。さらに併発していることもありますので、個人の“特性(特徴)”に合わせた仕事の仕方が重要になってきます。

仕事上の困難とその対処法

「書く」ことが苦手な場合

文字を書くと字が動いて見えたり重なって見えたりして、書類作成が大変困難になるかと思います。その際は、職場と相談して全てパソコンでの書類作成を許可してもらうなどが必要であると思います。

また、筆記ペースがゆっくりな方は、会議などでメモがとりきれないことがあるかと思います。書字障害のある方の場合、メモでさえも「書く」ことに相当な注意を必要としますので、その場合聞き漏れが生じることもあるかと思います。

こうした際には、ICレコーダーを使用し、後から聞き直すことが出来るような体制を作り、聞き漏れを目指しましょう。

「聞く」ことが苦手な場合

上司からの口頭指示が理解出来なかったり、ほんの一言の指示でも覚えていられないといった困難が生じると思います。

その際は、メモ書きで指示をしてもらう、または、自分でメモを取りそのメモの内容を確認してもらうといったことをすると、聞き漏れを防ぐことが出来ると思われます。

長所に目を向けよう

以上のように発達障害のある方は特性上仕方なく苦手なことがあります。

しかし、それは怠けているのではなく脳の器質的障害が原因です。仕事の仕方をほんの少し工夫すれば、快適に仕事が出来るようになることもあります。

ミスばかり起し、上司や同僚に怒られ「自分はなんてダメなんだ」「何をやっても失敗してしまう」と自分を責めずに、仕事のやり方を自分に合った方法に改善していきましょう。

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まとめ

人は誰しも長所と短所が存在します。短所にばかり目を向けて落ち込んでしまう当事者側、短所にばかり目を向けて怒ったり低い評価をつけてしまう当事者を取り巻く周囲の方、どちらにとっても無益です。

一度マインドを変えて、長所を良く見つめ、その人に合った仕事や業務方法を考え直してみましょう。

発達障害の方は、定型発達の方が持たないような素晴らしい長所をお持ちの方が多いです。相手の特性を尊重し誰もが働きやすい社会になることは、障害の有無に関わらず誰にとっても有益で素晴らしいことだと思います。


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