イベントが多く待ち受ける夏。気分を夏に向けるだけでなく、ファッションも夏らしくしたいところ。夏のファッションは「色」と「素材」で決まります。
ファッションを本職とする筆者が、そんな夏に大切なファッションの色と素材をお教えします。
この記事の目次
夏のファッションはどう決める?
夏のファッションに求めるのがやはりお洒落な見た目に、快適な着心地といったところでしょうか。お洒落な見た目に関わる印象に、大きく占めるのが「色」の印象。そして暑い夏を快適に過ごすために大切なのが、「素材」です。
まとめると、コーディネートに「色」を意識し、アイテムのディティールに「素材」を重視する。これが夏の男のファッションの真髄です。
夏のコ―デに気をつけたい「色」とは
色の持つイメージ
夏のコ―デに気をつけたいのが「色」です。色は「色彩象徴」や「色彩感情」という言葉があるように、色から連想されるイメージを持ちます。
例えば、春はパステルカラーが人気になり、桜をイメージするピンク、新緑をイメージするグリーンが象徴する色となります。
夏の場合、淡い色味だった春と比較して色調が強く、はっきりとした色合いになり、水色やブルー、鮮明な赤がその一例になります。
ファッションに取り入れる夏の色
ファッションに取り入れる夏の色は、とにかく明るい色合いです。
鮮明な赤や水色、ブルーなどはTシャツやシャツでしっかりと色合いとして出すことができます。アイテムによってはパンツもそういった明るい色遣いのアイテムが多く存在しますので、そういったものもしっかりと活用したい所です。
夏の色を着こなしに取り入れるポイント
夏の色はその色調の強さから、取り入れるのにも注意が必要です。下手な色の組み合わせは、見た目的に相手に不快感を与えかねません。
ここで注意したいポイントは、あくまで夏の色は挿し色ということを認識することです。白や黒、グレーなどの無彩色、もしくはベージュやカーキといったアースカラーをベースにした色合いに、アイテム1~2点ほどで夏の色を取り入れるのがポイントです。
また、ボタニカル柄など目立つ柄のアイテムは落ち着いた色合いの物を選ぶのが良いでしょう。見た目的に強い色や強い柄の物は単体で使用して、かけ合わないようにすることも重要です。
夏の色を使用したセットアップコ―デ
夏の色を使用したお洒落なコーディネートにオススメなのが、セットアップです。
今年は特にユーティリティーと呼ばれる着こなしがトレンドとなっており、そんな着こなしの代表例として動きやすいイージー素材のスーツセットアップが人気です。
ベージュ、ネイビーといったカラーの物が多く、そのインナーとして真っ赤なカットソーやブルーのカットソーを入れ込むのが一番構成を組みやすい着こなしになります。
キレイ目でトレンド性も取り入れられており、さらに夏の色で季節感も演出出来るので、非常にオススメです。
夏のコ―デで気にしたい「素材」とは
夏のコ―デで気にしたいのは「色」だけではありません。気をつけたいのはそのアイテムの素材です。この素材は一見無視されがちですが、取り入れ方を間違えるとその表情から季節感を完全に損ねてしまう場合もあります。
そんな「素材」ですが、夏に避けたい素材とはどのようなものがあるのでしょうか?
夏に避けたい素材
夏に避けたい素材はやはりウールやツウィ―ドといった冬によく使用される素材です。
服で言うならばネルシャツなども、秋冬のレイヤード(重ね着)をイメージした半袖~5分袖のものもありますが、袖の短さに安心して夏に取り入れるとどうしても季節感を損なってしまいます。
また、春から人気のレザージャケットも、5月を越えた辺りから取り入れるのは少し難しいかもしれません。一重のアウターは基本的に春、秋の端境期に使用します。
ここまで上げましたが、基本的には夏に使用すると暑いので選ぶ人は少ないかもしれませんが、コットン地のシャツも見た目的に暑そうに見えたりもするので気をつけたい所です。
夏にぜひとも取り入れたい「素材」-麻、リネン
それでは逆に夏にこそ取り入れたい「素材」はどのようなものがあるのでしょうか?
夏を代表する素材の一つとして「麻」が挙げられます。麻は「リネン」とも呼ばれ、
- サラサラした触り心地
- 軽量で通気性も良い素材
になります。シャツやカーデ、ジャケットからパンツなど、様々なアイテムの素材になっています。今やベッドカバーなどの生活雑貨にも利用され、夏に使用するシーンも一般的になってきています。
夏にぜひとも取り入れたい「素材」-パイル
パイル地はリネンと並んで夏に人気を集める素材になります。タオル地のような見た目と触り心地で、吸水速乾性に優れています。
こちらは主に羽織物やパンツ、カットソーに取り入れられています。
特に今年は西海岸系のファッションスタイルが人気を呼んでおり、そういったテイストにマッチしたパイル地は人気筆頭なのではないでしょうか。
夏にぜひとも取り入れたい「素材」-白樺
「白樺」。あまり馴染みの無いワードだと思いますが、この白樺はあのキシリトールの素になる植物です。キシリトールで分かると思いますが、この白樺には「接触冷感」の特性があります。
触るとヒンヤリするこの接触冷感は、枕やシーツなどに多く使用されていますが、洋服にももちろん取り入れられています。クールビズが叫ばれる近年、スーツのジャケットやパンツにこの素材が使用されることも少なくありません。
夏に多く使用する白パンツには採用される事が多いですね。夏を涼しく快適に過ごすことにこの白樺は大いに助けになるでしょう。
2017年夏のトレンドを抑えた色
アビス。グリーナリー。そして鮮明なレッド。
毎年トレンドのカラーが発表されますが、結局多くの色が使われ、全部じゃないかと思ってしまいますが、今年の夏はやはり次の三色が人気です。
- アビス(深海のような深いブルー)
- グリーナリ―(緑~黄緑の明るめのグリーン)
- レッド(鮮明な赤)
これらは、今年のSSにおいて最も注目を集めているトレンドのカラーです。
- アビスは深いブルーで特に多く店頭に並んでいるのが、インディゴです。また素材感で色を落としたブルーも人気です。
- グリーナリ―は、その使い幅も広く、グリーン全般がアイテムに採用されています。
- レッドはアパレルショップの店頭に色味を加える意味でも多く打ち出されています。中でも鮮明な赤が一番人気です。
トレンドのカラーは先見してレディースが多いのですが、メンズでもしっかりと取り入れたい所です。
まとめ:夏の色&素材を使用して今年の夏をお洒落に!
夏は夏らしい色、素材をしっかりと使用することによってより季節感を掴んだコーディネートにする事ができます。
また、今年はどんなファッションアイテムを買おうかなと、色々なアイテムを見る人も少なくないと思いますが、アイテム単体を見るだけでなく、色や素材にも注目してみてください。
特に色は毎年傾向が分かれ、その色を上手く使用することによって今年らしさを表現するポイントになります。ぜひ、この夏のコーディネート、ファッションを考える上でのポイントとして、注目してみてくださいね!