社会人になりたてのころと今の髪型は変わっていますか?中には高校生のころから同じ髪型、という人もいるかもしれません。モテを狙わないならそれでもいいですが、もしも職場の女性からひそかに憧れられる上司や先輩になりたいと思ったら、髪型を流行のものにしましょう。
ただし、流行っているからと言って男性誌に載っているヘアスタイル特集の写真を美容院に持って行き「この通りにしてください」と言ってもそれはなかなか実現しませんし、また自分に似合うかどうかわかりません。それは30代のビジネスマンにふさわしい髪型があるからです。
サイト上にヘアスタイルカタログ的な情報はたくさんありますからそれらはそちらに譲るとして、ここでは髪型を選ぶ前、美容院に行く前に知っておきたい、30代に似合うメンズヘアスタイルの選び方のポイントを徹底解説します。
この記事の目次
今流行のメンズヘアの基礎知識
おそらく男性誌のヘアスタイル特集やヘアカタログを読んでもよくわからないことが多いでしょう。
それはそこで使われているヘアスタイル用語が、若者にとっては当たり前でも、30代にとってはなじみがないものばかりだからです。そこでまずは、流行のメンズヘアを知るための基礎知識をご紹介します。
「ロッド」はパーマで巻く道具
「ロッド」とは「棒」のことで、巻き髪を作るときの芯になる道具です。使うシチュエーションは主にパーマの時です。筒状のロッドに髪の毛を巻き付けて、髪にウェーブを作ります。
ハチ上
「ハチ上まで刈り上げて」などの言い回しは非常によく見かけますが、「ハチ」とは、頭の頂点とサイドの間の、1番出っ張っている部分のことです。いわゆる「ハチマキ」はこの部分に巻くので「ハチマキ」というわけです。ヘアスタイルでこの部分にボリュームが出すぎると、頭が大きくみえてしまう重要な部分です。ハチ上とはこのハチから上の頭部を言います。
ツーブロック
「ツーブロック」も最近よく聞く言葉ですがヘアスタイルの名前です。頭頂部から「ハチ上」から耳の上ぐらいまでの髪を長めにして、そこから下を刈り上げることです。これをベースに髪の毛全体を短くするのをブロックショート、特に刈り上げを強調する場合を刈り上げツーブロックなどと呼んでいます。
ショート
「ショート」はまさに「短髪」のことです。美容院や男性誌によっては露骨に「坊主」といったりもします。ショートスタイル、ショートヘアともいいますが、特にかなり髪の長さが短いものをベリーショートと呼びます。
短さの定義はなく、美容師や男性誌によって、同じ髪型をただのショートヘアと言ったり、ベリーショートと言ったりします。おしゃれショート、ビジネスショートなどのアレンジがあります。
毛束感
「毛束感」とは文字通り、髪の毛がある程度まとまって束になっている髪の状態で、ヘアワックスで作ります。これが流行している理由は、毛束感のある髪型は流れるような動きになるので、カジュアルでもビジネスでも通用するからです。毛束感は「束感」とも言い、束感ショートなどと名付けたりします。
スキンヘッド
「スキンヘッド」は「skin(皮膚)+head(頭)」ですから要は、カミソリなどで皮膚とほぼ同じ高さで髪を剃ったヘアスタイルです。
言ってみれば僧侶の髪型ですが、しかし顔型によってはメンズスキンヘッドは僧侶ではなく、イタリアっぽい格好よさになるので、もしも薄毛などに悩んでいるのであれば選択肢に入るでしょう。
パーマ
髪型をパーマ剤と熱と物理的な力でアレンジするのがパーマですが、男性の場合抵抗があるかもしれません。しかし「ニュアンスパーマ」というものであればビジネスシーンにもフィットします。メンズのニュアンスパーマは、太めのロッドによって若干髪に変化、つまりニュアンスを与えるものです。ふわっとした感じの髪型になるので、お洒落感が出ます。
またロッドにぐるぐると渦を描くように髪の毛を巻きつけるものをスパイラルパーマと言います。その時に選ぶロッドの太さで、アフロヘアのようになったり、緩やかなウェーブになったりします。 逆にくせ毛をまっすぐにするのがストレートパーマです。
モヒカン
「モヒカン」は頭部の中央だけ髪の毛を残して後を剃ってしまう髪型ですが、中央部以外の髪をある程度残し、中央部分との差を少なくするものを「ソフトモヒカン」と言います。イギリスの元サッカー選手のベッカムがこの髪型だったので「ベッカムヘア」とも呼ばれていました。
ウルフ
「ウルフ」とはまさにオオカミのことですが、その名前を付けたウルフカットは、髪のトップ部分をオオカミのたてがみのように立たせ、かつ首筋の生え際、つまり襟足や耳周りの髪を長く伸ばした髪型です。最近はこれが非常に人気です。きれいにまとまるよりは、自然なくせ毛感が出ておしゃれなワイルドさが演出できます。
アップバング
「アップバング」のバングとは前髪です。これをアップする、つまり上にあげて立たせることをアップバングと言います。爽やかな感じのヘアスタイルです。
グラデーション
「グラデーション」と似た髪型に「レイヤー」がありますが、基本は両方とも髪に何段もの段差をつくったへアスタイルです。そのうちグラデーションは頭頂部に近づくほど長く残し、下に行くほど短くするヘアスタイルで、レイヤーは逆に頭頂部ほどほど短く、下に行くほど長くするヘアスタイルです。
シャギー
シャギーとは、ハサミを縦に入れて毛先をまばらにカットして髪の毛先を細くしたヘアスタイルです。レイヤーの段差や前髪など、まっすぐ切ってしまうと自然さがなくなるのでこのシャギーを行います。
オールバックスタイル
これは古くからある髪型で、要は髪の毛をすべて後ろに流してしまうヘアスタイルです。そう書くと古めかしいようですが、髪の毛をしっかりスタイリングすれば非常におしゃれに見えます。
30代に似合うメンズヘアのポイントは?
では以上のような基礎知識を持ったうえでいよいよ30代に似合う、ビジネスでもプライベートでも通用するヘアスタイルを探していきましょう。
その際のポイントは以下の通りです。
まずは美容院で相談を
人間の頭の形はハチが張っていたり長かったりとすべて違います。ですから似合う髪型も人それぞれなので、自分としてはツーブロックにしたくてもそれが最善策かどうかはわかりません。そのあたりは美容院のしっかりしたスタイリストであれば引き出しをたくさん持っていますから、相談するのが1番速いでしょう。
しかし1番の失敗要因は、雑誌の切り抜きやスマホ画像を見せて「この髪型でお願いします」ということです。これを言われた美容師の方は、画像の中のどのポイントが求めていることなのかわからないからです。ですから、美容院に行ったらできるだけ細かいオーダーをだしましょう。具体的には
- 「襟足はシャツに掛からないように」
- 「耳の上までツーブロックにしたい」
- 「普段は前髪を上げたい」
などの言い方です。上で挙げた基礎知識を生かしてください。
薄毛の場合も髪型でカバーできる
30代でもすでに薄毛で悩んでいる人もいるかもしれませんが、薄毛には薄毛なりに似合う髪型があります。1番悪いのは、変に髪型を伸ばして薄い部分をほかの髪の毛でカバーする、という方法です。それは周囲から見ればまるわかりですから絶対に止めましょう。
ではどのような髪型にすればいいのかというと、以下のポイントを押さえることです。
1つはサイドを短く、縦長シルエットのショートヘアにすることです。まずショートにしたほうが薄毛は絶対的に目立たなくなります。さらに顔を細長く見せることで、スマートでおしゃれな印象を与えられます。
2つめはヘアカラーを明るくして、地肌の色が目立たないようにすることです。髪を染めることが許容されるかどうかは職場や会社の方針もありますが、できれば明るいカラーを入れてさらにショートにすればほぼ薄毛だとはわかりません。ただしヘアカラーは頭皮にダメージがないものを選びましょう。
3つめは正直に美容師に相談することです。美容師はヘアスタイルのプロフェッショナルですが、こちらから薄毛だとそれをこちらから言わない限り、露骨に指摘して改善策の提案をするようなことはしません。しかし率直に薄毛を目立たなくさせたいと言えば、顔型、頭の形、薄毛の状態に最適なヘアスタイルを提案してくれます。
ビジネスヘアのポイント6つ
ただし、カジュアルな時にはラフな髪型がに合うように、スーツスタイルのビジネスシーンにもTPOにふさわしい髪型があります。問題はその中でいかに流行を取り入れ、おしゃれ感を出すかです。
それが職場の女性にモテるコツです。とはいえ、ビジネスマン向けに絞ってもヘアスタイルは色々ありますから、ここでは「これは押さえるべき」というポイントを6点ご紹介します。
1 ほどよく短く
1つめは「ほどよく短く」することです。ビジネスヘアの最大のポイントは長さだと言ってもよいでしょう。前髪や耳周り、襟足は短い方が清潔感がありますが、短すぎると体育会系っぽくなったり、髪の毛にニュアンスを出せないのでおしゃれ感が狙えなくなってしまいます。ですから、サイドやトップを指でつまんだ時に毛先が余る程度の長さを残しましょう。
2 ツヤ感重要
2つめは「ツヤ感が重要」だということです。乾燥してバサバサしたスタイルよりは、ツヤ感があるほうが品よく清潔に見えます。ただしそのためにヘアワックスやヘアスプレーを使いすぎると、べたついて不潔に見えたり、古っぽく見えるので気をつけましょう。
3 少しだけニュアンス
3つめは「少しだけニュアンスを出す」です。最近流行のメンズヘアスタイルの傾向は、毛束感を重視しています。しかしやりすぎると10代後半から20代前半のヘアスタイルになってしまうので、シルエットは崩さず、毛先のみを動かしてニュアンスを出しましょう。
4 襟足短く
4つめは「襟足はスーツの襟にかからない」ことです。ウルフスタイルなどもありますが、襟足がカッターシャツやスーツの襟にかかっていると、スーツ全体のバランスが崩れてしまってブサイクになります。ヘアスタイルのトレンドも襟足を短くする方向です。
5 分け目NG
5つめは「分け目は作らない」ことです。くっきりとした地肌が見えるセンター分けや七三分けは完全に時代錯誤ですので気をつけましょう。
6 少しアクセント
6つめは「少しだけアクセントを効かせる」ことです。その時にふさわしいヘアテクニックはポイントパーマとナチュラルツーブロックの2つを合わせることです。ポイントパーマでトップにボリュームと動きを出し、ツーブロックはくっきりと2つの部分が違わないような程度にすることです。
以上のポイントを押さえて自分らしい、30代に似合うヘアスタイルを手に入れましょう。
まとめ
いかがでしたか。
周りをよく見ると、オシャレだと評判が立っているビジネスマンは、30代になっても40代になっても髪型や服装にさりげなく流行のニュアンスを入れています。
そういう人がモテるのは、おしゃれだからということだけではなく、社会の流れに敏感になって自分を柔軟に変えていけるという精神のしなやかさが格好いいからです。
「自分はこの道を突き進む」というのは生き方だけで十分ですので、外見に関してはぜひ、少しだけ流行を取り入れて、格好いい自分を演出しましょう。そうすれば、職場の憧れる上司や先輩になれること間違いありません。