夏になると30℃を超える暑い日が増え、汗を大量にかく日が極端に増えると思います。気になる「汗臭さ」を解消するために、制汗剤や消臭スプレーを使う方も増えるでしょう。しかし、制汗剤や消臭スプレーを使っても、脇だけ匂いが残り続けるという経験をしたことはありませんか?
それは、「ワキガ」が原因かもしれません。ワキガは、決して病気ではないですがデリケートな臭いの悩みであるため、友人や家族には相談しにくいですよね。しかし、「ワキガ体質」の人は意外に多く、日本人の約2割の人が悩まされています。
「ワキガ臭」は、納豆、タンドリーチキン、雑巾のような臭いと表現されることが多く、ツンとした独特な嫌な臭いがします。今回は、「ワキガ」の原因や対策方法を紹介します。
この記事の目次
知っておきたい2種類の汗腺
「汗臭さ」も「ワキガ」もおおもとの臭いの原因は、「汗」です。しかし、実はおおもとの原因となる「汗」は無臭なのです。更に、汗を出す汗腺ですが「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があり、それぞれ成分が違います。
エクリン腺からの汗の成分は、99%が水分からできています。残りの1%に塩分などが含まれている程度です。エクリン腺はほぼ全身に存在し、温熱性発汗、味覚性発汗、精神性発汗といった生きていくために必要な発汗です。
一方のアポクリン腺からの汗の成分は、タンパク質や、脂質、アンモニア、鉄分、脂肪酸、ステロイド類という栄養が多い物質です。陰部やわきの下、耳の後ろや乳首の周りなど特定の部位に存在し、主な役割は、ニオイを発することにあります。アポクリン腺は、性ホルモンの働きに依存し、第二次成長期を迎えると一気に発達します。
「ワキガ」の原因となるのは、アポクリン腺からの発汗です。
「なんでわざわざ匂いを作るための汗腺があるの?いらないじゃん」と思う方もいるかもしれません。しかし、今では嫌われているニオイは、人間の進化の過程を昔にさかのぼると、とても大事なものでした。私たちの祖先はニオイを発することによって異性を引き付けたり、仲間の認識をしていました。
つまり、「ワキガ」はそういった名残によるものなのです。
「ワキガ」の原因
「ワキガ」対策をするにあたってまずは、原因を知っておくことが大切です。 「ワキガ」の主な原因は、先ほど既述したとおりアポクリン腺からです汗にあります。アポクリン腺からの汗の成分である、タンパク質や、脂質、アンモニア、鉄分、脂肪酸などが皮膚表面の常在菌により分解されることで臭いを発します。更に、この臭いは皮脂が混ざるとさらに強くなります。
また、わき毛は匂いのおおもとの原因である汗をため込んでしまうので、細菌がより繁殖し臭いがより強くなる要因になります。これだけを聞くと、アポクリン腺がなければ「ワキガ」に悩ませる必要がないと思ってしまっても不自然ではありません。
しかし、アポクリン腺は誰にでもあります。それなのに、「ワキガ」のひととそうでない人が存在するのは、アポクリン腺の大きさと数によるものと、アポクリン腺からの汗の質にあると考えられます。
アポクリン腺の大きさと数
「ワキガ体質」の匂いの強い人は、一般的にアポクリン腺の数が多く、なおかつひとつひとつの粒が大きいです。アポクリン腺の量や大きさは、生まれた時点で決まっています。
つまり「ワキガ」の原因は遺伝的要素が大きいことがわかります。両親のうちどちらかが「ワキガ」だと50%が「ワキガ」で、両親が「ワキガ」だと80%がワキガだという研究があります。
アポクリン腺からの汗の質
その一方で、汗の質というのも「ワキガ」の原因であると考えられています。生活習慣のみだれによるホルモンバランスの乱れや、ストレスも関係しているといわれています。
また、汗にはサラサラした良い汗と、ベタベタした悪い汗の2種類があります。ベタベタした汗は、汗の成分に水分意外にミネラルなどがたくさん含まれているので菌が繁殖しやすく強いにおいを発してしまう原因になります。
普段、運動をする習慣がない人は、汗と一緒に老廃物が分泌され体臭がきつくなるといわれています。このように後天的な要因もあります。
あなたは「ワキガ」?
「ワキガ」は人にはなかなか聞けないデリケートな悩みですよね。自分が「ワキガ」なのかどうかということを簡単にセルフチェックできる方法を紹介します。
- 耳垢がベタベタしている
- わき毛が濃い
- わき汗をかきやすい
- 親が「ワキガ」である
- わき毛に白い粉のようなものがつく
- 洋服の脇の部分に黄ばみができるか
- 肉料理中心の食生活か
- ストレスを強く感じているか
以上の項目で1つでも当てはまるものがあれば、「ワキガ」である可能性があります。もしくは、将来「ワキガ」になる可能性があります。
「ワキガ」の対策方法と治療方法
ワキガになるメカニズムを前述しました。原因のほとんどは遺伝によるものですが、生活習慣などの絵今日もい少なからずあるようです。原因をしっかりと把握した上での対策が治療に向けた早道です。ここでは、「ワキガ」の対策方法と治療方法を紹介します。
手術をする
一つ目は、「ワキガ」のおおもとの原因であるアポクリン腺を取り除く手術をすることです。費用と時間はかかるものの永続的なワキガ対策ができるでしょう。しかし、アポクリン腺はもともとは、フェロモンを出す大切な場所であったものです。今でも、少なからずは、異性を引き寄せるときに使われていると多くの専門家は考えています。
また、身体の部位を取り除くのは抵抗のある人も多いかと思います。費用も時間もかかるので、よっぽど強いにおいを放っているという人以外は必要ないと言えるでしょう。それでも永続的な対策をしたいという方もいるかもしれません。
また、セルフチェックだけでなく、しっかりとした診断を受けたいという方は美容外科を受診することもおすすめします。
制汗剤や、ワキガクリームを使おう
先ほど紹介した手術に対して、手軽で安全に行えるのが、制汗剤やワキガクリームを使った対策です。誰にもばれず、質の高い対策ができるでしょう。
おすすめのボディークリームがこちら。このクリームは、殺菌成分と制汗成分の両方を配合しており、先ほど説明した「ワキガ」の原因である「菌」と「汗」の両方に対応できる商品です。この制汗成分で朝一回の使用でOKで、一日中「ワキガ」の心配はなくなります。詳しくは下のバナーをご覧になってください。
生活習慣を見直す
後天的な要因でワキガになっている方は、生活習慣を見直す必要があるでしょう。肉中心の食生活は、大衆を強くするという研究結果があります。バランスのとれた、健康的な食生活は大衆にも好影響を与えます。
運動の習慣がない方は、運動習慣をつけましょう。普段から汗をかくことで、汗腺を鍛え良い汗をかける体質づくりをしましょう。これも、臭いだけでなく健康的に生きるために大切なことです。
また、脇の下を清潔に保つことは一番の「ワキガ」対策と言えるかもしれません。シャワーを浴びるときは、特に意識して洗うなどケアを心がけましょう。また、汗をため込む役割を持つわき毛を処理することも直接的な対策になるでしょう。
このように「ワキガ」の対策は、手軽なものから、大掛かりなものまで様々です。自分の原因を見極めあなたに合った対策や治療をしましょう。
おわりに
ここまで、「ワキガ」の原因とメカニズム、その対策方法と治療方法を紹介しました。日本人は10人に約2人がワキガです。世界的にみるとワキガの割合は少ないです。少数派だからこそ、当事者にとっては深刻な悩みになってしまいます。
しかし、人間である以上誰しもがワキガになる可能性があります。また、しっかりとした対策を行えば、何も支障をきたすことなく生活できます。原因を見極め、自分に最も合った対策をすることをおすすめします。
まとめ
- わきがの原因はアポクリン腺からの汗が菌と混合することで、臭いを発します。
- 原因にあった対策を見つけましょう。