誰かの近くに寄った時にその人が臭くてもあえて指摘しないように、もしかしたらあなたが体臭が強くても、周囲の人はそれを指摘せず我慢しているかもしれません。
しかし、だんだんと距離を置かれることは間違いないでしょう。それでモテリーマンになるなどあり得ません。まずは以下を読んでいただいて、自分の体臭をセルフチェックし、その上で体臭対策を施しましょう。
この記事の目次
気づいていないのは自分だけ?体臭セルフチェック方法とは?
まずは自分のニオイが強いのかどうなのか、ということについてセルフチェックから始めましょう。主な方法は以下の通りですから1つづつしてみてください。
臭いをリセットして第3者として嗅いでみる
誰でもそうですが、自分の臭いは自分では嗅覚が慣れてしまってるのでわかりません。そこでそれを1度リセットして、第3者として体臭を嗅いでみましょう。
その基本方法は、まずはシャワーを浴びることからです。シャワーを浴びると身体の臭いが除去され、同時に嗅覚もリセットされます。
そして、シャワーから上がったら、以下の方法で体臭が染み込んでいる場所をチェックして回ってください。普段の生活では気づかなかた自分の体臭を客観的に嗅ぐことができます。
3カ所の体臭をチェックする
体臭のチェックポイントは以下の3カ所です。
ポイント1 1日着ていた衣服や下着
まず、1日中着ていた衣服や下着を脱いで、ビニール袋に入れ、それをしたのちに上で書いたようにシャワーを浴びます。
シャワーから出たら、ビニール袋に入れた服の臭いを嗅いでみましょう。それが自分の体臭です。
ポイント2 脇汗をティッシュにつけて確認
これはシャワーを浴びる前にするセルフチェックです。脇には汗腺があるので1番体臭が発生しやすい源泉ですが、そこに鼻を近づけても自覚することはできません。
そこで、脇をティッシュでこすり、深呼吸をして、嗅覚をリセットしてから臭いをを嗅いでみると、自分の脇臭がわかります。ティッシュの代わりに、食品などを包むラップフィルムも、完全無臭なので代用できます。
ポイント3 枕やパジャマの臭いを確認
これは主に加齢臭がするかどうかの確認です。朝起きたら、まずシャワーを浴びて嗅覚をリセットしたのちに、脱いだパジャマと枕の臭いを嗅いでください。
その時に油っぽい臭いがしたら加齢臭が出ている可能性が高いですから、早急に対策が必要です。
こういう傾向ならワキガを疑え
また上記のセルフチェックは、いわゆる普通の汗による「汗臭さ」が原因の体臭を対象にしたものです。ワキガはこれとはまた別の方法で確認したほうが、より確実です。
ワキガと体臭は別もの
まず大前提としてワキガと汗臭には、共通点と相違点があるということです。
まず共通点はどちらも汗が原因ということです。汗臭の原因が汗なのは当たり前ですが、ワキガも汗だったということは意外に知らないかもしれませんので解説します。
気温が高い時、運動などによって体温が上がった時に出る汗は、身体中に分布している「エクリン汗腺」という名前の汗腺から出るものです。これは99%が水分で、残りはミネラルや乳酸などです。これは分泌されてすぐには臭いを発しません。
一方、ワキガの原因である汗は、脇などに集中して存在する「アポクリン汗腺」という汗腺からの汗が原因です。この汗は、よく見ると乳白色で、脂質やタンパク質を多く含んでいます。
このエクリン汗腺から出る汗を、脇の皮膚やワキ毛に存在している雑菌が分解して、ワキガが臭うようになります。
ワキガと汗の臭いはどこが違う?
汗臭とワキガの臭いは1回嗅げばその違いがすぐに分かります。エクリン汗腺から出る汗が原因の汗臭は、汗自体は99%水分ですからそれが原因にはならず、水と一緒に流れ出る古い皮脂や角質を雑菌が分解することで発生します。
臭いの特徴は、いわゆるムワッとする汗の臭いです。
一方ワキガは脂質やタンパク質などが雑菌によって分解されて発生しますので、汗の臭いとは違う、ツーンとしたすっぱい臭いです。
ワキガは生まれつきのもの!
汗臭とワキガのもう1つの大きな違いは、汗臭は誰でも発する可能性のあるものですが、ワキガは生まれつき、発する人と発しない人に分かれて点です。
汗臭の大元あるエクリン汗腺は、病気でない限り、全ての人間が全身に持っています。皮脂や角質も誰でも分泌しますから、誰でも平等に「汗臭く」なる可能性はあります。
一方、アポクリン汗腺の分布数は遺伝が左右します。両親ともにアポクリン汗腺がない、つまりワキガでなければ、子どももワキガにはなりません。逆に両親のどちらかがワキガの場合は、子供もワキガになる可能性が高いです。
ワキガセルフチェック
このようなワキガですが、日本人の実は10%が発している可能性があると言われています。したがって、自分では気づかないうちにすっぱい体臭を発して、周りから避けられているかもしれません。
それを確認するために、自分が以下に該当しているかで、ワキガのセルフチェックをしましょう。
1 湿った耳垢が出る
耳垢が湿っていることと、アポクリン腺が多いことはかなり連動しています。
外耳道に通常の汗が分泌されるエクリン腺はありません。したがって耳垢が湿っているのは、外耳道にワキガの元であるアポクリン腺がある証拠です。外耳道にあるということは、脇のアポクリン腺の数が多いことと強く関連していますので、ワキガの可能性が高いです。
2 ワキ毛が濃い
アポクリン腺が多く分布するのは太いワキ毛の周辺です。したがってワキ毛が太い人、同じ毛穴からワキ毛が2、3本生えていている人は、アポクリン腺の数が多いということなのでワキガの可能性も高いです。
3 衣服に黄色いシミがつく
エクリン腺から出る汗はほぼ無色です。一方アポクリン腺から出る汗はタンパク質、糖質、アンモニアなどが含まれ、その濃さのため乳白色をしています。これが衣服に黄色いシミとして残ります。
4 汗をよくかく
エクリン腺から出る普通の汗は、気温や体調によって分泌量が変化しますが、アポクリン腺からの汗は外部環境などとは関係なく出続けています。
日常生活で常に汗かきだったり、かつその汗が粘っているような感じの場合は、それはアポクリン腺から分泌されている可能性が高いので、ワキガも強いかもしれません。
ワキガの3つの対策
ではそのようなワキガは体質である以上減らせないのでしょうか。
100%完治させるにはアポクリン腺をレーザーなどで焼く施術などをするしかありませんが、生活習慣を見直すことで減らすことはできます。具体的には以下のようなことです。
1 動物性タンパク質、脂質の多い食べ物を避ける
バター、チーズ、牛乳などの動物性タンパク質や、脂身の多い肉などはアポクリン腺を刺激し、汗の量を増やしますので、できるだけ控えましょう。
2 ストレスを発散する
運動などでかく汗はエクリン腺から分泌されますが、不安などのストレスによってかく汗はアポクリン腺から出ます。
したがってワキガを減らすためには、日常生活でできるだけストレスの原因から離れる、ストレスが溜まらないように有酸素運動や入浴を行う、趣味などに没頭してリラックスタイムを取るなどが対策になります。
3 ダイエットする
BMIが高い、肥満や隠れ肥満の人は体温が高いので、それを下げるために多汗になります。それがアポクリン腺から出ている場合ワキガが強くなりますから、ダイエットをしましょう。
体臭の種類と対策
以上がまずワキガの原因と対策でしたが、それ以外にも体臭にはいろいろな種類があり、それに応じて対策もさまざまです。以下それを種類別にご紹介します。
汗臭
汗臭は上でも書いたようにエクリン腺から分泌される水分と一緒に出る皮脂や不要な角質が雑菌によって分解されて発生します。
したがって対策としては、毎日きちんと風呂に入るか、シャワーを浴びて、不要な皮脂、古い角質を洗い流し、皮膚を清浄な状態に保つことが最大の対策です。
また、汗を多くかいた時には、それを吸っている下着やインナーをこまめに取り換えましょう。
加齢臭
加齢臭の原因は、40代以降に増えるノネナールという物質です。特に女性よりも皮脂量が多い男性は、加齢臭が強くなる傾向にあります。体臭の特徴は古い油のような臭いです。
この対策は以下の生活習慣の見直しが最適です。
加齢臭を予防するには
1 脂っこい食事を控える
ノネナールは脂肪酸と過酸化脂質が結合し、酸化すると発生します。脂肪酸は、揚げ物、脂っこい肉、マヨネーズ、マーガリンなどを食べると増えますので、それらを控えましょう。
2 過度な飲酒、喫煙をやめる
活性酸素もノネナールの原因です。活性酸素は過度な飲酒やタバコで増えますから、それらも止めましょう。
3 抗酸化物質を食事で摂る
活性酸素は抗酸化物質で減らせます。抗酸化物質を多く含む食材は、ブロッコリー、小松菜、柑橘類などのビタミンC、かぼちゃ、ほうれん草、アーモンドなどのビタミンE、緑黄色野菜、青魚、大豆製品、カレー、赤ワイン、ごまなどですからそれらを率先して食べましょう。
4 ストレスを発散する
過度なストレスも活性酸素を増やします。したがって、できるだけストレスの原因から離れる、有酸素運動をする、リラックスタイムを作る、質のよい睡眠をとる、ゆっくり入浴するなどでストレスを発散させましょう。
ミドル脂臭
加齢臭までまだ間があると思っていても、30代の男性特有の体臭として、ミドル脂臭があるので油断できません。これはノネナールではなく、30代になると分泌されるペラルゴン酸が原因です。
体臭の特徴はやはり油っぽい臭いです。これも加齢臭と同様に生活習慣の見直しで減らすことができます。
ミドル脂臭を予防するには
1 ストレスを解消する
ミドル脂臭は血行不良、つまり代謝不良によってできた乳酸がジアセチルを大量に作ること生まれます。代謝不良は自律神経のバランスが崩れていることで、その原因はストレスです。
特に寝不足や多忙が大きな原因ですから、その改善が必要です。
2 適度な有酸素運動をする
代謝の改善には適度な有酸素運動が効果的です。
ジョギング、ウォーキング、水泳などをすると新陳代謝が活発になり、老廃物が排出され、汗の中のペラルゴン酸が減ってミドル脂臭が改善されます。
3 腸内環境の改善
腸内環境が悪化すると体内に老廃物が溜まり、代謝が悪化し、ペラルゴン酸が増加します。したがって、腸内環境を改善し便通をよくすることが大切です。
そのためには食物繊維をとること、酢のもの、オレンジやみかんなどの柑橘類、梅干しなどに含まれるクエン酸をとって代謝を改善させることを行いましょう。
4 朝、シャワーを浴びる
睡眠中には汗と皮脂が大量に分泌されます。それが身体に付着したままですと、昼間にミドル脂臭の原因になります。
それは朝にシャワーを浴びて汗を流せば予防できます。シャワーの時には最も汗をかく後頭部から首の後ろ側をよく洗いましょう。これは夜の入浴でも同じです。
若い世代の汗臭、ワキ臭
中高生の体育会の部室などに入ると強烈なすっぱい臭いがしますが、これは新陳代謝が活発な10代半ば~20代半ばに、皮膚のブドウ球菌が皮脂と汗で分解された残りの物質が発生する汗臭、あるいはワキ臭です。汗をかきやすい脇で発生します。
この予防は何といっても汗対策です。
汗臭、ワキ臭を予防するには
1 汗をかいたらすぐ拭く
汗が体臭へと変わるまでには1〜2時間かかります。したがって1~2時間ごとに汗をタオルで拭けばかなり汗臭は抑えられます。
ただし乾いたタオルを使うと皮膚が乾いてさらに汗が分泌され、返って体臭が強くなります。ですから汗は1度濡らして固く絞ったタオルで拭きましょう。
2 制汗剤を使う
制汗剤には、汗の量を抑えるものと、雑菌を殺菌するものがあります。両方とも汗臭に効果を発揮しますから、2つの効果を持った制汗剤を選びましょう。
ただし、塗り過ぎは皮膚の善玉菌まで殺してしまい、返って臭いがきつくなる可能性があります。
また全身に塗ると、全での毛穴が塞がれ皮膚呼吸ができなくなり、身体に負担がかかるので、脇や足など、特に臭いが気になる部分だけにつけましょう。
わきがの方が良く使っているのが、楽天ランキング1位の「NULLデオドラントジェル」で、エチルアルコールや1,3-ブチレングリコール、クララエキスなどアポクリン腺からでる汗をエサとする雑菌を強力にブロックするので、電車のつり革をつかまるのも怖くありません。
疲労臭、アンモニア臭
疲労すると肝臓や腎臓などの機能が低下し、代謝されるべきアンモニアが身体に残って汗と混ざってアンモニア臭を発します。
これを疲労臭と言います。特徴はおしっこのような臭いです。原因は、病気以外では疲労、ストレス、生活習慣の乱れなどです。
疲労臭を予防するには
1 食生活を見直し肝臓や腎臓の負担を減らす
まず過度の飲酒や暴飲暴食は肝臓や腎臓などに負担のかかるのでやめましょう。
さらに、疲労を回復させる、梅干し、レモン、酢のもの、柑橘類などのクエン酸、アルコールを分解するしじみ、ヒラメ、チーズ、エノキタケなどに含まれるオルニチン、代謝機能を高める食物繊維をしっかり摂りましょう。
2 適度に有酸素運動をする
ウォーキング、ジョギング、水泳、ヨガなどの有酸素運動は、代謝と血流を改善するのため、乳酸が減ってアンモニア臭を抑えます。さらに代謝の改善は肝機能も回復させアンモニアの分解を促進します。
生乾き臭
これは体臭ではなく、着ている服が放つ悪臭ですが、他人からすれば迷惑さは体臭と変わりません。
原因は洗濯ものが生乾きだと、繊維の中の栄養と、生乾きという最適な環境によって細菌が繁殖し、それが臭いを発することです。対策は以下の通りです。
生乾き臭を予防するには
1 洗濯物は天日干しに
最大の対策は生乾きにしないことです。天日干し、あるいは乾燥機でしっかり乾燥させ、雑菌の繁殖環境をなくしましょう。乾燥機がない場合はエアコン、扇風機などの風で代用できます。
2 酵素系漂白剤を使う
また酵素系漂白剤でつけ置きをするとほぼ確実に除菌できます。すすぎの際に酢を大さじ2~3杯入れても代用できます。酢の匂いは干している間に抜けます。
3 すすぎに風呂の残り湯を使わない
すすぎの際に風呂の残り湯を使うと、そこに多くの雑菌が含まれるため生乾きの原因なります。洗いの時は大丈夫ですが、すすぎには水道水が必須です。
5 放置せずすぐに干す
濡れている洗濯物を放置している間に雑菌が繁殖します。ですから、洗ったら放置せずすぐ干しましょう。
まとめ
いかがでしたか。
自分が知らない間に体臭を発していて、それで他人から避けられる、などの状況は絶対に避けたいものです。以上を参考に、まずはセルフチェック、そして少しでも体臭がしたら対策を施しましょう。
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