あの子、いつも彼氏のこと大切にしてるよね。愚痴もないし、心から尊敬してるって感じ。甲斐甲斐しく世話をして、丁寧に扱ってる感じ。まもなく結婚するんじゃないかなあ。というラブラブなカップル、いますよね。
それって単に、その男は「良い女」を見つけた、というだけなのでしょうか。実は、そうではありません。彼女が“良い彼女”でいられるのにはワケがあります。
では、優しい彼女でいるために、彼女に必要な要素はなんでしょうか。彼氏のどんな行動が彼女の深層心理に訴え、良い彼女にしているのでしょうか。
彼女が彼氏にしてもらって“気持ちいいこと”を叶えてあげれば、彼女はまるで魔法にかかったように優しくなり、彼氏のことを誰よりも大切にしてくれるのではないでしょうか。
この記事の目次
女の優しさとは“心の余裕”
人は、ちょっとでもイライラしていたり、不満があると、他人に優しくすることができません。最近よくある、「マタニティマークをつけていると嫌がらせを受ける」みたいな事案も、心に余裕がないことが要因だと思います。
もしお金を十分に持っていて、仕事もうまくいっていて、休む時間もたっぷりあって、毎日が楽しければ、きっとみんな他人に優しくなれるんだと思います。
これは、現代の日本人すべてに共通することですが、ではそれを“女性”と限定した場合、どうでしょうか。自分の彼女に心の余裕を持ってもらうためには、彼氏はどうしたらいいのでしょうか。
女に母性を期待してはいけない
「お母さんは偉大だ、無条件で我が子を愛することができる。辛い時でも我が子の前では笑顔でいることができる」と幻想を抱いている人はどれくらいいるでしょうか。
残念ながら、女性も人間ですから、そんな“母性”という神秘的なものが存在して、ご飯を食べず休息を与えられずに、我が子を慈しむことはできません。我が子に対して優しくなれるのは、やはりお腹が満たされて健康で疲れていないときに限定されます。
そうでないときは笑ってもいられませんし、子育ては事務作業に成り下がるでしょう。つまり、よく男性が勘違いしている「女は母性があるから、恋人に対しても、愛してるんだから無条件で優しくなれるだろ?」というのは、「UFOもUMAも存在するよ!」に似ています。
“心の余裕”は作ること
では、彼女が優しくなる瞬間とは、どんなものでしょうか。たとえば、甘いものを食べて満足したとき。彼氏に「好きだよ」「愛してるよ」と言われたとき。また、「休みたい!眠りたい!」という欲求が解消されたとき。
それを、ひとりで解決できる場合は、とっくの昔にやっています。誰かに手助けしてもらうことによって、よりスムーズに解決することができます。それらの欲求を解消してあげる人であることが、彼氏の役割かもしれません。
彼女から泉のように優しさが湧き出すことを期待せず、彼女が優しくなるためには“心の余裕を作ってあげることだ”と理解できれば、今すぐ起こせるアクションがいくつかあると思います。
疲れた彼女に食事の用意をしてあげたり、ささやかなプレゼントをしたり、甘いものを用意したり、休む時間を作ってあげることです。これが、ひとつめの“気持ちいいこと”です。
彼女の深層心理を満たすこと
彼女が自分自身でも気がついていない、深層心理からの欲求とはなんでしょうか。きっと、彼女に聞いても答えてくれないかもしれません。彼女は無意識に、それらを求めています。
そんな彼女自身でも気づいていない欲求を満たすことができれば、彼女は彼氏を大事にし、唯一無二の存在だと尊敬するのではないでしょうか。
彼女の考え方に理解を示す
彼女の優しさを引き出すためには、彼女の味方でいなけれなりません。もし彼女が「男は女の敵だ!お前も例外ではない!」と彼氏に敵意を向ければ、優しさどころではなくなるからです。
(実際に彼女から敵意を向けられたまま交際を続けているカップルがいますが、彼女は自分の恋人よりも家族や友人を優先しています)
ヒントは、承認欲求です。誰もが承認欲求を持っていますが、大人になると簡単に「褒めて欲しい、認めて欲しい」とは言えなくなります。そのため、なかなか承認欲求は満たされません。
仕事でも、それなりの成果を出したにも関わらず「これくらいできて当然だ。次はもっとできるだろ?」と期待されるばかりで、頑張りを認められることはないからです。
そこで、日頃から頑張っている彼女に、その頑張りや努力を認め、彼女の複雑な心境や思考に耳を傾け、理解を示しましょう。けして否定してはいけません。「君はそういう考え方なんだね」と頷くだけでいいのです。
理解者がひとりでもいると彼女は強くなれる
女性が優しくなるためには、強さが必要です。弱い優しさなど逃げでしかないからです。彼女が優しくなる、彼氏を大事にする、ということは「戦う覚悟がある」ということです。
彼氏と信頼関係が築かれ、理解者を得た彼女は強くなります。強くなれば彼を守ろうとします。ゆえに、心には余裕ができ、彼にも優しくできるのです。
これが二つ目の“気持ちいいこと”。彼女の承認欲求を満たしてあげる、です。誰にも認められず苦しい思いを抱えていた彼女にとって、自分を奮い立たせる起爆剤ともなるでしょう。
彼氏は心の拠り所=帰る家
男性の多くは「彼女には俺の精神安定剤でいてほしい」と思っているかもしれません。実は、今は女性も同じく「彼氏に精神安定剤であってほしい」と思っています。
男女とも働くことが当たり前になった現在、仕事で疲れて帰ってきたら癒されたい…と思う気持ちは一緒です。それなのに、彼氏側だけが彼女に対して「俺は疲れてるんだぞ!」という態度であれば、彼女はどう思うでしょうか。
適度な距離感
24時間一緒にいて、常に優しくするということは不可能です。毎日顔を合わせて、常に優しく接する、ということも難しいでしょう。1年や2年は我慢できても、何年も…となると無理です。
彼女の中の、“いつも優しい彼氏”という“拠り所”を作ってあげるためには、どうしたらいいでしょうか。それは、イライラしているとき、うまく自分をコントロールできないときには「体調が悪い」と言って会わないことです。
自分のプライベート、というのは誰にでもありますが、それは誰かと共有できるものではありません。スマホを他人に見せないのもそうです。盗み見てはいけないのは、そこに重要な情報がある云々の問題ではなく、何者でもプライベートはけして侵してはいけないからです。
「仮面をかぶる」ということとは、ちょっと違います。誰にでもある“調子の悪いとき”に、あえて無理に彼女に合わせる必要はない、ということです。
会えない時間にも安心を与える
彼女はいつも不安かもしれません。それはたとえ「いつも愛してるよ」とか「浮気は絶対しないから」という言葉だけでは解消できるものではありません。
彼女が抱いている不安は、そこではないからです。なぜ不安か。それは常に自分の身が変化の中にあるからでしょう。社会情勢も、仕事も、環境も、自分の体調や気分でさえ、変化のない日はないからです。
自分がこんなにもめまぐるしく変化しているのだから、彼氏の心も常に変化しているだろう…と彼女は考えます。実際にそうなのでしょう。彼氏も変化の中にあります。
彼が与えることができるのは、たとえ変化の中にあっても変わらないというイメージ=安心感です。たとえば、会うたびに髪型が変わっている人を見ると、人は落ち着かないでしょう。でも、いつも似たような容姿の人は、なぜか安心感があります。
女性はサプライズよりも「いつもと同じだな、変わらないな」というものに安心感を覚えます。彼はそれを忠実になぞればいいのです。それが三つ目の“気持ちいいこと”です。
俺の気持ちはどうなる?彼女から返ってくるもの
さて、ここまで彼女に尽くしてあげたとして、どれだけの報酬が得られるでしょうか。まるで彼氏が彼女に尽くすばかりで、損をしているように感じる人もいるかもしれません。
癒されたいのは俺なのに、どうして癒してあげなきゃいけないんだ?そんなに面倒なことはしたくない。もっと簡単に俺の言うことだけを聞いて、俺に尽くしてくれる女がいい!と思うでしょうか。
しかし、実のところ、献身的に彼女に尽くした男が得られる報酬は、ここには書ききれないくらいに大きなものとなります。
実際、非正規雇用の男性も増えていることから、生活が苦しく彼女に指輪のひとつも買ってあげられない人も多いと思います。女へのプレゼントを無駄と考える人も多いでしょう。
お金はかけられないのです。だからこそ、手間をかけるのです。指輪も花束も、実は女性はそんなに欲しいとは思っていません。欲しいのは優しさ、献身です。
優しく大切に扱えば、優しく大切に扱ってくれる。ロングスパンで考えると、損なことではありません。自分がサービスを受ける側、として捉えるのではなく、お互いに気分良く過ごせるように努力する。これが恋愛の本質なのではないでしょうか。