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筋肉痛は怖くない!?筋トレで発生する筋肉痛との付き合い方

投稿日:2017年8月27日 更新日:

筋トレなどの激しい運動をする人にとって筋肉痛は切っても切り離せない関係にあります。脚のトレーニングをした翌日には体の筋肉が悲鳴を上げ階段の上り下りにさえ苦労することも。

そんな辛い筋肉痛を少しでも緩和するためにはまず、筋肉痛のメカニズムについて理解する必要があります。

筋肉痛ってなんで発生するの?

筋トレは筋肉を損傷させる行為

筋肉痛のメカニズムを理解するためには筋肉が成長する仕組みについて理解しなければなりません。

筋肉が大きくなるためにはまず、自分の筋肉の限界を超えた負荷を加えなければいけません。これまでの筋力では耐えられないと自分の脳が判断し、筋肉を大きくする指令を与えます。

これは筋トレの世界ではオーバーロードの原則と呼ばれるもので、筋肉を大きくしていくためには徐々に負荷を上げていかなければいけない一番の理由です。

このように毎回自分の筋肉の限界を超える負荷をかけ続けると筋肉はどうなるでしょうか。

筋肉とはそもそも細い繊維の集合体なのですが、筋トレによって細かい繊維に傷がつきます。ちょうどジーンズが何度も引っ張られることで少しずつ痛んでくるのをイメージするとわかりやすいです。

特に筋肉に伸ばされる力が加わった時、専門的にはエキセントリック収縮と呼ぶのですが、筋繊維が損傷しやすいということがわかっています。

要するに、オーバーロードの原則に従って筋トレを行うと筋肉は損傷し、その修復の過程でその負荷に耐えられるように筋肉が大きくなったり、強くなったりするのです。

もちろん筋肉が損傷しているわけですから私たちは動かすときに痛みを感じます。これが筋肉痛と言われるものの正体です。

余談ですが、筋肉の損傷程度があまりに大きく、皮膚の上から触ってもわかる状態のことを筋断裂や肉離れと言います。つまり、筋肉痛と肉離れは延長線上にあるということです。

筋肉痛が治る期間はどのくらい?

それではこの筋肉痛を感じなくなるまでどれくらいの期間が必要なのでしょうか。結論から言うと筋肉の部位にもよりますがおおよそ24時間から72時間程度で回復すると考えられています。

大腿四頭筋やハムストリングなど、比較的体積の大きい筋肉の場合、損傷自体の範囲も広いため時間がかかり、腹直筋や、上腕二頭筋など小さな筋肉の場合は比較的短時間で回復します。

筋肉痛にならないと筋肉は大きくならない?

結論から言うと個人差があります。そもそも痛みの感じ方というのは人それぞれで筋トレの翌日に少し筋肉が張っている程度に感じる人から、歩くのもつらいと感じる人までさまざまです。

なお、自身もボディビルダーであり東京大学で運動生理学を研究している石井直方教授によると、まだメカニズムは解明されていないが、一回目のトレーニング後より、次回のトレーニング後の筋肉痛のほうが程度は軽く、回数を重ねるにつれて痛みの程度はだんだんと減ってくると言われています。

つまり、筋肉痛の有無と筋肉の成長は相関関係がないということです。

筋肉痛が発生したらどうする?

それでは実際に筋肉痛が発生した場合どのようなことをすればいいのでしょうか?

筋肉痛がある時に筋トレをしてもいいの?

賛否両論あるがしない方がいいという考え方が主流

筋トレ好きの人に多いのが毎日筋トレをしたいという意見ですが筋肉痛が発生している時でもしていいかどうかには賛否両論あります。

賛成派の意見ですが、筋肉痛の発生している部位に低負荷高回数の刺激を加えることで血流が促進され、より筋肉が発達されるというものがあります。

一方反対派の意見ですが、筋肉が極度に疲労してしまいオーバーユース障害になってしまう危険性があるというものがあります。

現在のトレーニングの考え方では毎日やらないのが主流となっています。

というのも賛成派の意見自体が最近提唱されている考え方で、科学的根拠としてもまだ未知数であり、長期的な視点で見たときにどのような影響が出るかまだ未知数だからです。

筋肉は回復しても関節が回復していない可能性も

さらに考慮してほしいのは、筋肉自体は回復しても腱や靭帯など関節を支える組織が十分回復していないという可能性です。

これらの組織は筋肉と違い血流に乏しいため回復するまで時間がかかります。いったんこれらの組織を損傷させてしまうと場合によっては自然治癒せず、完治させるには手術が必要な大けがに繋がってしまうこともあります。

つまり大怪我や関節の故障などのリスクを総合的に考慮すると、いくら毎日やることで筋肉が発達しやすくても毎日やるべきではないと考えられます。

筋肉痛を和らげるためにできることって?

筋肉痛がある時はできるだけその部位に負担をかけないことが大切ですがもっと積極的に回復を促進したり、痛みを和らげたりするためには何ができるでしょうか?

ストレッチ

まずはストレッチです。筋肉痛が発生しているということは筋肉に炎症が発生している状態。炎症が発生すると血液循環が悪くなり筋肉に栄養が運ばれません。

そのためストレッチをして血液循環を良くしてあげることが必要です。筋肉に無理な負担をかけないようにしてゆっくりと伸ばしてあげましょう。

湿布

湿布には痛み止めや炎症を緩和する成分が含まれています。少しでも炎症を抑え回復を早めるために使ってみるのもいいでしょう。ただしお金がかかるというデメリットもあります。

筋膜リリース

テニスボールやストレッチポールを使って筋肉が凝っている部分をマッサージするのも有効です。筋肉が緊張した状態だと血流が悪くなり回復が遅れてしまうので優しくほぐしてあげてください。

栄養摂取

最後に筋肉痛の時はタンパク質やビタミンB1など傷ついた筋肉を修復する材料となるものを摂取しましょう。いくら回復するための状態が整っても材料となる栄養素がなければ筋トレの効果も得られません。

筋肉痛を予防するための方法とは?

筋肉痛が起こった時に対処するのではなく、そもそも筋肉痛を軽減したり予防したりすることはできるのでしょうか。翌日の筋肉の張りや痛みを完全にゼロにすることは難しいですが、以下に紹介する方法で軽減することができます。

運動後すぐにサプリメントを摂取する

まず、運動や筋トレをしたあとというのは筋肉に最も効率的に栄養が運ばれる時間帯なので、そのタイミングでタンパク質や回復を促す栄養素を摂取しましょう。

食べ物でもいいのですが消化吸収に時間がかかるのでサプリメントが手軽かつ効率的です。

プロテイン

まず筋肉のもととなるタンパク質の摂取は必須です。プロテインを使えば疲れて食欲が出ない状態でも胃腸に負担なく吸収しやすいです。

なお、疲労の程度によっては20~80グラムほどの糖質を同時摂取するのも有効です。

グルタミン

グルタミンには傷ついた筋肉を補修するだけでなく、体の免疫力を整える効果があります。運動後は免疫力が落ちている状態なのでグルタミンを摂取することで体が回復しやすい状態になります。

アイシングを行う

先ほども説明したように筋トレ後は筋繊維が損傷して炎症を起こしている状態です。スポーツの現場で怪我をした場合、患部を冷やすことが大切という原則は筋肉の損傷についても当てはまります。

アイスパックや冷水シャワーなどでトレーニングした部位の筋肉を冷やしてあげてください。

しっかり睡眠を取る

最後に体を回復させるためには何といっても睡眠が大切です。

睡眠時には成長ホルモンが分泌され、筋肉の修復が促進されます。筋トレや激しい運動をした日は必ず7時間から8時間以上の睡眠を取りましょう。

まとめ

筋肉痛は筋トレをしている人にとっては切っても切り離せない関係です。ただ、自分自身で積極的にケアを行うことで十分コントロールできます。

今回紹介したストレッチや栄養摂取、睡眠時間の確保などを意識的に行いストレスフリーな筋トレライフを送ってください。

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