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触らないのに痴漢?新たな痴漢冤罪からの自己防衛法とは!

投稿日:2017年8月6日 更新日:

公共の交通機関を使って通勤している現代のビジネスマンにとって1番怖いのは、交通事故でも遅延による遅刻でもなく、「痴漢冤罪」に巻き込まれることです。

そんな行為をしていなくてもいったん疑われたら、いかに冤罪であろうと社会的なダメージ受けるのは必定です。そこから自分を守ろうと、吊革に両手でつかまるなどの対策をしても、今や「女性の髪の毛の匂いを嗅いだだけで痴漢」というとんでもない基準まで現れてきました。

これではどうやって冤罪リスクを避けたらよいのかわかりません。

そこでここではこのような「触らない痴漢」の疑いで冤罪に巻き込まれないようにするにはどうしたらよいのか、といった点についてご紹介しますので、しっかり読んでください。

気を付けよう!髪の毛の匂いを嗅いだだけで痴漢扱い

発端はセコムのツイッター

そもそもの「触らないのに痴漢になる」ということを提唱したのは警備会社のセコムです。セコムは公式ツイッターの中で防犯情報を流していますが、その中で2015年8月20日に呼びかけた以下の痴漢に対する注意が発端です。

痴漢に新手の行為が出現。匂い嗅ぎ痴漢、密着痴漢と呼ばれ、混んでいるのを理由に体には触らないがギリギリまで接近し女性の匂いを嗅ぐ行為。直接触らないでかばんを女性の体に押しつけても、女性が不快に思えば痴漢。満員電車やエレベーター、エスカレーターもご注意を

この「女性に触らなくても痴漢」「女性が不快に思えば痴漢」という部分に対して男性からは抗議が殺到し、セコムは改めて

先ほどの痴漢のツイートについて補足修正します。『女性が不快と思えば痴漢』は『女性が不快と思えば痴漢に疑われることもあります』と言いたかったものです。男性が冤罪に疑われることのないようご注意くださいというのが言いたいことでした。言葉足らずでお詫びします

と弁明していったんは終息しましたが、いずれにしても、触らなくても場合によっては痴漢の疑いをかけられる社会に突入したのだ、ということが明確になりました。

鉄道警察も触らない痴漢を「痴漢」と認定

しかし騒ぎはこれでは収まらず、今度はそのあとにテレビのTBS系で放送されたバラエティー番組「ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」において、元鉄道警察隊長の澤登真珠枝さんが「新たな痴漢の手口」として「体に触らない痴漢」の存在を指摘しました。

その中で明示されたのが、満員電車などで女性に近づき「髪の毛の匂いを嗅いだり少しスカートを触ったりして満足する行為」が痴漢である、ということでした。

実際に、鉄道警察はこの基準に沿って、相当な数の「触らない痴漢」をすでに検挙しているということでした。MCの田中みな実アナウンサーも、過去に同様の被害に遭ったと語り、そのような「痴漢」の事例が少なくないことを伝えました。

しかしこれに対して、男性出演者たちからは「鼻息が荒かった場合は?」「電車に駆け込んで息が切れている場合は?」と異論が噴出。これに対して澤登さんは「痴漢はホームのところからターゲットを物色している」ので、その段階で痴漢と判断できる前兆がなければ検挙しないと説明し、一応の安堵感を提供しました。

しかし実際に「触らない痴漢」が鉄道警察によって多数検挙されているということで、まさにイヤでも交通機関を利用せざるを得ない男性ビジネスマンにとっては戦慄の事実が判明したのです。

匂いを嗅ぐ行為は「卑猥な言動」?

このような「匂いを嗅いだだけで痴漢になる」というのはそもそも法的に根拠のあることなのでしょうか。単に鉄道警察の行き過ぎの行動なのでしょうか。

東京都の迷惑防止条例では、「公共の場所又は乗物において、卑わいな言動をすること」は痴漢行為だとされています。この中の「卑わいな言動」は明確な定義のない非常にあいまいな言葉ですが、この中に匂いを嗅ぐ行為も入ると警察では判断しているわけです。

しかし、これは余りにもグレーな解釈なので、痴漢被害に遭っている女性にとってはよいことですが、方や男性にとっては冤罪の危険性や、さらには別件逮捕にさえ使われるリスクがあるのです。

痴漢冤罪に巻き込まれたらこんな悲劇が

では、不幸にも「触らない痴漢」だと訴えられた場合、その当事者である男性にはどのような災難が待っているのでしょうか。

社会への復帰が困難になる

1つは、「痴漢に間違われた」「警察に捕まった」という事実は、そのあと冤罪だったと明らかになっても、社会的信頼はその前段階で喪失し、社会的抹殺に追い込まれる危険性があります。

本来は法的には日本では「有罪判決がでるまでは無罪」という推定無罪の基本原則はありますが、一般の社会ではそれが通用しないのです。

警察や検察からの長期勾留を受ける

逮捕された後、容疑を否認し続けると、警察や検察に勾留され、それは最長1年以上に及びます。

勾留と有罪は違いますが、現実に1年近く出社していないという事実は、これも社会的な抹殺、1年間の人生の大切な時期の全くの浪費につながります。当然その間の収入保障もありません。

痴漢冤罪の当事者は実名報道される

痴漢への冤罪主張はニュースバリューが高く、多くのメディアで取り上げられますが、その際、被疑者であり冤罪被害者である男性の実名が報道されることが非常に多いです。

これによって、その家族まで世間から非難の目で見られ、離婚や家庭崩壊につながるケースもあります。

触らない痴漢の冤罪に開きこまれないために

このように男性にとってはかなり不条理なものが痴漢冤罪、特に「触らない痴漢」の冤罪ですが、どのようにそこから自分を守ったらよいのでしょうか。心がけたい点は以下の通りです。

女性の近くにできるだけ立たない

公共の交通機関の中では可能な限り女性の近くには近寄らないことがまず第1の自己防衛です。特に最近は「痴漢冤罪詐欺」という、女性と周囲の目撃者を名乗る人間がグルになって痴漢を言い立て、示談金を要求する事案が発生しています。

このようなものから身を遠ざけるためにも、できるだけ女性からは離れて立ちましょう。

満員電車、満員のバスには乗らない

しかし満員の車両では自分で立つ場所を自由に選べないのも実態です。隣の人と非常に近づくので、特に匂いを嗅ぐことが痴漢になるとしたら、言い立てられたらほぼ逃れられません。

ですので、そこから自分を守るとしたら、そのような混んでいる時間帯の電車やバスには乗らないことです。早朝出勤、時差出勤をしましょう。

もしも痴漢だと言い立てられたらどうするかの対処法

しかしどんなに注意深く避けていても、いつ痴漢だと言い立てられるかわかりません。そのような時には、落ち着いて以下の対処をしましょう。

1 自分はしていないととにかく主張する

細かい説明をしても水掛け論ですので、とにかく「何を言うんですか!私は何もしてません!」と繰り返し主張し続けましょう。最初にそれをしないと、弁明しなかったことが裁判などになった時に自分の不利になります。

2 その女性と一緒にホームに降りる

その女性とホームに降り、同じ主張をします。目撃者という人が現れたらその人にも反論します。そしてこの会話はスマホなどで録音しましょう。これは自己防衛のための証拠なので、録音していると明らかにすることは不要です。

3 名誉毀損で告訴すると明言する

その上で相手が主張を引っ込めなければ「違うと主張しても痴漢だと言い続けられたので、名誉棄損で告訴します」と明言しましょう。これは「故意によって名誉を毀損されている」ことなので、告発の法的根拠になります。

5 駅員に状況を説明し、警察官を呼んでもらう

おそらくその場面には駅員が来るでしょうから、警察官を「名棄棄損で告訴するため」と理由を明言したうえで呼んでもらいましょう。

6 警察官に冷静に状況を説明し、告訴する旨を告げる

警察官が来たら冷静に状況を話したうえで、こちらの手に被害者の衣類と同種の繊維が付いていないかを調べる微物検査をしてほしいと申し出てください。「匂いを嗅いだ嫌疑」であれば不要ですが「触った痴漢ではない」という証拠を念のためとりましょう。

その上で「不特定多数の人の前で痴漢だと言われ名誉を棄損されたので、名誉棄損でこの女性を告訴します。処罰をお願いします」と告げましょう。

法的に告訴は口頭でも有効ですのでこれで通用します。受理できる巡査部長以上の役職の警察官かどうかを確認し、違う場合は読んでもらって調書を作成してもらいます。

8 駅の事務所には絶対に同行しない

また駅員が来て「とりあえず駅員室で話を聞きましょう」と言われても絶対に同行してはいけません。

目の前で起こった犯罪に対して警官ではない一般人(私人)でも逮捕できる「私人逮捕」という制度がありますが、駅員室に同行すると、この私人逮捕をされてしまうのです。

なぜ駅員室への同行を拒否するかというと、私人逮捕の条件は

  • 現行犯
  • 容疑者の住所、氏名が明らかでない
  • 逃走する恐れがある

です。実は、ホームにいる間はまだ「現行犯」にはなりません。駅員室に同行すると「現行犯逮捕」に同意したことになり、私人逮捕の条件が成立し、「逮捕」されてしまうのです。

9 無理やり連れていかれそうなときには弁護士を呼ぶ

しかし、無理に駅員室に連れていかれる可能性もあります。その際には、弁護士に連絡を取ってください。

弁護士に知り合いがいなくても「当番弁護士」という制度があり、そこに電話をすると1回は無料で飛んできてくれます。

そして、仮に駅員室に連れて行かれても、弁護士が来るまで何も話さないようにしてください。

まとめ

いかがですか。

女性の人権や尊厳を守るのはいいことですが、匂いを嗅いだだけで痴漢になるのはさすがに行き過ぎだという意見も多く、いずれはもっと詳細な規定ができる可能性もありますし、またこのようなことから男性が自己防衛するための女性専用車両だけでではなく男性専用車両の設置要請が鉄道会社にも多数寄せられています。

しかしそれを待っている間に、触ってもいないのに痴漢の嫌疑をかけられたのではたまりません。ですので、以上をしっかりと読んで、まずは冤罪をかけられないように、そして冤罪に巻き込まれたら毅然として対応するようにしてください。

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